家へ帰るのに着いていくとか、マニアックな趣味の素人に話を聞くとか、素人参加型の番組は多いけれど、数年前に一度だけ出たことがある。
それは自分がとある行動を記録するブログを毎日やっていたからで(特定が怖いのでぼかす)、ある日それを取り上げたいとテレビ番組のスタッフが連絡してきた。
まずは電話で話したいと30分ほど話して(たぶん下調べの人)、次にディレクターらと面接。
よく告発で書かれるようなテレビマン特有の上から目線はうっすら感じたけれど、頑張って平身低頭で接しようとしているのは感じたので、そこはまぁ現代に対応しようとはしているんだなとスルーしていた。隠しきれてなかったけど。もちろん出演料の話はなかったのだけれど。
その場で出演をお願いしたいです、となり、資料を貸してください、台本これです、といったやりとりがあってスタジオ収録。
自分は打ち合わせの段階からガチガチに緊張していたけれど、「○○さん(MCのお笑い芸人)はプロなので、多少喋れなくても回してくれます」「喋れているところを使うので、自由にやってくれて大丈夫です」とのこと。ちなみに収録まで、MCと顔を合わせることはなかった。
スタジオで顔を合わせたお笑い芸人は、画面の印象よりも身体がでかく、威圧感があった。それもあってか、収録が始まると、自分はしどろもどろになってまともに話せなかった。そして、芸人がしたある質問に「えーっと……」と言いよどんでいると、「本当に詳しい人なの?」とツッコミが入った。そこからが地獄だった。
自分は「詳しいふりをしているけど、本当は詳しくない人」としていじられだしたのだ。もう頭のなかが真っ白になって、「いやいやいや」と否定するぐらいしかできなくなった。
「いやいやいや……(黙ってしまう)」
「ほら! 知らないじゃん!」
爆笑するスタッフたち。それでも必死にこちらが話すと、いかにもそれはテレビ的につまらないというような表情で、「もっとほかにないんですか?」。すっかり「ダメな素人」というキャラ付けがされてしまった。
そこから先のことはよく覚えていない。たぶんうまいこと話をまとめてくれたのだとは思う。しかし、あの「本当に詳しい人なの?」と言ったときの、あの獲物を見つけた獣のような鋭い目。その後の怒濤のいじり。ここが美味しい部分だ、食い荒らしてやろう、というあの暴力性は、すっかりトラウマになっている。
収録後はADらしき人に「ありがとうございました」と誘導され、いかにももうお払い箱といった感じでものの数分で外に追い出された。しばらく呆然として、何も考えられずにひたすら歩いた。1時間ほどだったと思う。足が疲れるとたまたまあったカフェに入って、そこから2時間近くは茫然自失で座っていた。
ショックが強すぎて、テレビ出演をブログで告知する気にもなれなかった。オンエアーも見ていない。DVDが送られてきて、それはまだ持っているけれど……。
とにかくそれ以来、素人が芸人と話すような番組は冷静に見られない。あのときの感覚がよみがえってしまう。確かに芸人はプロだった。テレビ的に面白くして終わらせた。しかし、それは暴力だった。同じ思いをしている人間がほかにたくさんいるのだろうと、自分はテレビが嫌いになってしまった。
映画『ジョーカー』見たら元気出ると思うよ。その気持ちを失わずに頑張って。
芸人も生きるか死ぬかかかってるから、獰猛になるよな。 テレビとか舞台に素人を上げるのは、トレーニングしてない奴をラグビーの試合に出すようなもんだ(たまに野望を抱いてこっ...
でも人生のどん底に落ちた増田がジョーカーとなってテレビに壮大な復讐をしおわったあと思い立ってDVDを見たら本当に無難な感じに編集されていて「出演ありがとうございました!い...
とりあえず芸人の名前はよ
昔、スマホのタイピング練習アプリを公開してたことがある。 テレビのスタッフという人から、そのアプリを使わせてほしいから電話をくれってメールがきた。 OKの返事するつもりで...
タイピング練習アプリを作っても上達しなかったということか
金を稼ぐつもりで作って、開発中の動作確認以外は練習なんてしなかったしな。 今でもフリック入力とか、若い人の10倍時間がかかる。
どのぐらい儲かったの?
作るのに万単位かかって、広告費が数千円入っただけだから赤字だった。