ラグビーワールドカップの影に隠れてあまり注目されてないが、陸上日本も躍進している。競歩でダブル金メダルとかは、これでもかというほどのジャイアントキリングだが、今回は比較的世間の注目度が高かった男子4x100mリレー(四継)のレビューを贈りたい。
ウサインボルトが引退して初めての世界陸上ということもあり、記録低調になるのじゃないかと噂されていたが、蓋を空けると四継予選はかつてないレベルのハイレベル。カナダが37秒台で予選落ち、世界記録を保持してる、ジャマイカも予選落ち。そんな中残ったのは下記8国。
※予選タイム順
37秒56 英国🇬🇧
37秒65 南アフリカ🇿🇦
37秒78 日本🇯🇵
37秒79 中国🇨🇳
37秒88 フランス🇫🇷
37秒90 ブラジル🇧🇷
37秒91 オランダ🇳🇱
38秒03 米国🇺🇸
ちなみに決勝開始前の日本記録は37秒60
アメリカはアンカーで完全に止まるレベルの失敗バトンパスでこのタイム。
振り返りだが、今回日本は100mも200mも個人では決勝に行けてない。イギリス、アメリカ、南アフリカ、中国は誰かは決勝に残っている。アメリカに関しては100mの金(コールマン)、銀(ガトリン)200mの金(ライアス)を使ってるチートチームだ。
日本は決勝に際し、メンバー変更をしてきた。1走を9秒台の小池から今季10秒0台も出せてない多田に変更。だがこの採用が大当たりした。アメリカのコールマン、イギリスのジェミリと強豪に引かず好スタート。多田のリアクションタイムはトップ(0.132)だった。アメリカ(0.149)イギリス(0.156)。余談だが失敗したと言われたサニブラウンの100m準決勝のリアクションタイムは0.206
1走→2走は多田の練習パートナー白石へ。白石も初の世界陸上と思えないスムーズな渡し。持ちタイムは圧倒的に離れている、南アフリカを激走。
そして、3走桐生へ。桐生の走りは本当に圧巻!アメリカはさておき、イギリスにはなんとここで追い抜いている。間違い無く世界最速の3走。あのスピードでカーブを走る技術が優れているのだろう。
アンカーサニブラウンへ。正直桐生の走りを見たときは、銀メダルいけるのじゃないかと思った。バトンワークで一瞬イギリスの前へ行ってたからだ。しかもイギリスのアンカー、マイケルは今季そこまでタイムも出てない。
しかし、イギリスも最後は自力で日本を突き放す。アメリカ一着37秒10、イギリス二着37秒36、日本は三位の位置をキープしてゴール。そして、日本のタイムは37秒43アジア新!前回のロンドン世界陸上の優勝タイムを上回っていた。
総括してアメリカは今までバトンミスが多くなかなか金メダルとれてなかったが、バトンが渡れば無敵のチームだ。そのアメリカに0.3秒に迫れてるのは実力の底上げが感じられる。イギリスは個々の力が強いことに加えバトンワークも日本同等。個人の力を上げるのもやはり必要。
しかし、決勝の各チームのタイムが至上最速のレースで銅メダルに入れたのは改めてすごい。