2019-09-14

高級ホテルのお姉さん

仕事とある高級ホテルラウンジで打ち合わせをした。アイスコーヒーが1杯1200円もするようなところなのだが、従業員がみな格調高い。

悪く言えば単なるウェイトレスだと思うんだけど、自信満々で客に注文をとり、料理を運んでいる。無駄口を叩いたりしないし、気品が漂っているのだ。

しかし、だからなんだ。いくら高級ホテルとはいえ給仕係にすぎないじゃないか。怖気づく必要はない。

特に気にすることもなく、1200円のアイスコーヒーを飲みながら打ち合わせを進行していった。


打ち合わせの終盤、お客さんがメール送信したいと言うのでトイレに行くことにした。

ラウンジからトイレまで100mぐらいの距離だろうか。ロビーホテルスタッフが数名いて辺りを見回していたのだが、

たまたまその中のひとりの女性と目があった。

すると、女性は頭を下げて会釈してきたのである社交辞令の作り笑顔をするわけでもなく、実に自然とした会釈を返してきたのである

自分ホテル宿泊客でもないし、たまたまトイレに立った、いわば通りすがり人間である

そんな人間と一瞬だけ顔を合わしたとはいえ、頭を下げて会釈できるものだろうか。

「さすが高級ホテルだ!従業員教育が行き届いている!」と一瞬思ったが、他の従業員はそうでもなかった。

あの会釈教育とか指導の賜物ではなく、本人の資質から来る無意識な行動なんだと思う。

ただ、関心はしたもの自分の現状と比べて少し悲しくもなった。あまりにも住む世界が違いすぎると認識たからだ。

自分の行動範囲では誰ひとりとして客に自然会釈が出来る人間存在しない。

近所のスーパーにも某バーガーショップにも300円のアイスコーヒーが飲める店にもあん会釈が出来る人間はいないのである

高級ホテルで働く人にもそれなりの苦労や辛さはあるんだろうけど、やっぱりあそこで働けるぐらいの人間にならなきゃ駄目だと思う。

毎日充実した生活が送れるようになるだろうし、収入面でも老後に2000万貯める必要もないだろう。

付き合う人も違ってくるから自分の成長にもつながるし、人生を豊かに過ごすことが出来るだろう。

「やっぱり人間って環境大事だよな。良い環境で働けるようにならないと、いつまで経っても使いっぱしりのままだぜ」

そう帰路につきながら思っていたんだけど、近所のスーパーで398円の弁当氷結ストロングを買って満足している自分がいた。

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