2019-06-25

私を凍らせて ※プロメアネタバレ

ネタバレ

映画やばかったから、見てほしい※

面白いかは人それぞれだが、やばいことは間違いない※

ビームビーム!!!

 

 

 

差別の描き方が甘い。最後リオたちが被差別者である原因の炎なくすのどうかと思う」っていうプロメア批判読んじゃったんだけど、

いや差別系のことは詳しくないが、別に最後彼らは被差別者じゃなくなってなくない??って思いました。

 

でなきゃ敵は同じバーニッシュのクレイじゃない。そこだけ見れば、被差別者同士の殴り合いだし。

 

バーニッシュだから被差別者」なのではなく、「被差別者、抑圧される人が『炎』をあげる。それがバーニッシュと呼ばれる」の方が近い。

そうなると、少し見方が変わると思う。

 

プロメアは、抑圧された人間被差別された人間が炎を出しちゃう話。

ストレススイッチになる。

 

あの炎は「僕らは人間だ!」という暴力的叫びで、だからリオくんは「燃やすが人を殺さない」ことを誇りにする。

バーニッシュの炎は、誰かを傷つけるために存在してるんじゃない。ただし発現が破壊につながりやすい。

 

バーニッシュは確かにマイノリティとして描かれてはいるけど、クレイを見ていると擬態可能

 

代わりにクレイ自分を抑圧して、バーニッシュを抑圧して、地球(スケールでかい…)の怒りも抑圧する。

バーニッシュと地球噴火が連結してるって、ゴリゴリ暗喩ですよね。

 

リオもクレイも、名前を呼ばれないことが嫌で、あれは「俺を人間として扱ってない」ですよね。『属性じゃなく個体名で呼べ』

 

クレイがそれを言わないのは、ガロ人生を変えた過去のせいで罪悪感があって、たぶん箱舟計画ってガロへの罪滅ぼしなんすよ。

から余計にバーニッシュの弾圧に踏み切る。あいバーニッシュを弾圧したいからやってるとこあるんですよ、箱舟計画

 

博士殺害クレイは「最初からプロメアエンジンのために近づいたわけじゃないんです。

おそらくガロの家を燃やしてしまったあとに決意した。

 

しか自分の罪の根源がいつもとなりにいるから、ウワー!!!!!ってなる。さらガロバーニッシュへの偏見がある。

だけど、バーニッシュへの偏見をなだめることはクレイには出来ません。

「死んでほしい」は本音だけど、彼はずっと殺さずに傍に置いており、マッドバーニッシュを捕まえた彼を表彰する。

 

からこそ、「バーニッシュへの態度があんまりだ!」というガロ牢屋にぶちこみます

あれ多分ちょっと私情入ってるぞ。だーれの為にやってやったと思ってんだ!?ってやつな。

「罪滅ぼし」と「疎ましい」気持ちがぶつかりあったストレスかな…。

 

燃えたい気持ちが分かるというのは、「人間として認めてほしい」って気持ちを、徹底的に抑えつけてたんだな、と。

自分属性否定して生きているから、中盤まであの貼りつけたような笑顔なわけで。

 

冒頭では炎をそのまま使うリオだけど、ガロの「燃えていいのは魂だけ!」でロボット動力にリオくんがなって、

最後の場面では炎は燃やし尽くし、ガロが「お前の火の粉を俺が払ってやる」になる。

 

どうして炎をそのまま利用しなくてよくなったって、自分人間扱いしてくれるガロが隣に立ったから。

そして「炎を燃やせよ」とガロが言うから。お前の誇りだろう?と。

 

ガロクレイのことも名前で呼び、そして自分人生を変えてしまたことを責めない。クレイも助ける、という。

 

この時、ガロにはバーニッシュの炎が完全悪ではないことが分かっているんだと思う。 

そして炎はようやく笑い声をあげる。

 

この炎は、破壊象徴でもなく、「生きる」ことだと思う。

からチュー(ヒロインさしおいて!?(゜△゜)ってびっくりした。いやいいんだけど)で炎を移したとき相手は生きられる。

 

踏みつけられれば、恐怖や怒りで燃え上がり、弾圧されれば泣き声となり、自分人間と認めてくれる人間の隣では、そして地球を助ける時には笑い声になる。

宇宙生命体がとりついたことにより、バーニッシュたちは自分生命に対する外部へのアクションが炎に変わる。

 

炎がガロを守ったこと、命を分け与えるところから見て、炎自体は悪いものではないんです。

 

差別された人との共生って観方もせやなと思うけど、

被差別者暴力性にどう向き合うかってお話でもあると思うんだよね。それが共生だと思う。

 

弱者可哀想ってよく言われるけど、代わりにその怒りは軽々しく扱われがちだと思う。でも、抑圧された人間が怒りを抱かないはずがない。

被差別者が注目を浴び、可哀想って言われるようになる時は、大概が取返しのつかない事件とセットで、声をあげるには暴力という手段が取られやすくなる。

そして声をあげたリオくんたちはテロリストとして社会の敵になる。

 

でもそれってどう考えてもヤバい

から人生バーニッシュに変えられたガロ主人公に選ばれ、彼はバーニッシュを倒すことではなく、火消しを目的とする。

火消しってつまり、『火』と付き合うスペシャリスト

 

そしてガロいるから、炎の抑圧と、炎の解放と二極端に振れていたクレイとリオに、別の道筋提示される。

 

マッドバーニッシュの登場シーンを見ても、五感意味ダイレクトに結び付け、感情的に響かせるこの映画はすごいと思う。

アニメの強みに完全に振り切っている。つまんないことを付け加えるなら、言語部分で足りないところは劇中歌で補強してるんですよ。

 

現実マイノリティへの配慮が足りないとしたら、それは選択した表現方法問題であり、というより象徴化の最大の問題点がそこにある。

オペラ座の怪人の怪人が醜く描かれるのは、内面表象した、という説をみたことがあります。でも、そんなことあってたまるか!って話じゃないですか。

効果的だからこそ、時代の流れによっては廃れていくもの、そして変えなくてはいけないものだと思う。

 

でもこの映画自体の中身は、ストレートであり、決して不誠実でもないと思う。

 

そもそも抑圧された人間マイノリティとは限らない。

女性なんて国の半分いるのに、被差別者なのは医大ニュースが教えてくれるじゃないですか。

冒頭の満員電車で足踏んづけられて大炎上、も、心のなかでは皆ごうご燃えてるでしょ?……燃えない?そっか…。わたし燃え()

 

ただし、少数派に差別が集中するのは、えげつないことになりがちだから、優先的にガンガン叫んでいかないといけないとは思う。

 

まあそれは置いといてインタビュー見てないから知らんけど、被差別者との共生ってテーマを語ってるとしたら、おそらくマイルドに包んでる。

リオくんの登場シーン見たら、まあ分かるじゃないですか。はっきり言えないじゃん、それ。

 

まあ映画の尺の都合上、さらに外に話を広げられnおっとこの話はやめようか。

 

からEDで「私を凍らせて」と歌われる。

 

ED、とても切ないんですよ。

あのラストのあと、どうしてこの歌が選ばれたかって考えたら、もう決して手放しのハッピーエンドとは思えない。

 

ご覧になった方はお分かりかと思いますが、バーニッシュと市民の深い関わりは、ほぼ主人公ガロを通してしか描かれないんです。

「きみがいなくなると灰になるの」「燃え上がる思いが焼き尽くすの」「もう一度夢がかなうなら、幸せに還りたい」「待っててもいいから」

 

リオくんはガロ出会って、炎とさよならします。自分を燃やし尽くして、灰にならなくてよくなったんです。

灰になることに対し、「どうせ死ねばそうなる」とリオくんはクールですが、ガロは複雑な顔をしています

その表情の意味は、リオの言葉鵜呑みせず、もっと考えてみてもいいんだと思う。

 

物語終盤、バーニッシュたちの炎の発現は終わっても、ガロの魂は燃えています

そして、最後にリオくんたちはおそらく、氷の鎧を身に着けることにするんだと思う。

 

歌の最後は「最後まできみを待ってる」で締めくくられます

差別被差別者の働きかけだけで終わらないからです。被差別者暴力は終わり、次は相手の働きかけをまつ時代が始まるんだと思う。

 

本当に一粒の希望を描いて終わっている、実現不可能とも思える、祈りのようなラストわたしには思える。

 

 

プロメア被差別者暴力性に着目したあたり、けっこういいと思うけどな。

可哀想人間が助けられて幸せになりましたって話より、ずっとリアリティがあると思う。

 

まあ、つい語っちゃったけど、開墾ビームに勝てるものなんかねえよ……全部持ってかれるだろあれは……

 

 

 

 

 

 

※すいません、ひとつだけ追加します。

 

物語市民バーニッシュが互いに被害者であり、加害者であることを語りますガロの生い立ちからしてそうです。

ガロは何度も言う。「燃えていいのは魂だけ」彼は怒りに任せ、悲しみに任せ、炎を燃やしません。多分、人格者として接したクレイに目をかけられ、育ったから。

 

この物語の壮絶さは、劇中では「たった一人の人間しかバーニッシュたちに対し変化していることが描かれていないところにあります

しかし、そのたった一人の人間の男の中に、確かに炎は燃えている。

 

プロメアプロメテウスというギリシャ神話の神から取られたのでは、という考察散見します。

プロメテウスは人類文化の火をもたらした神です。

 

まり前進」を示す神です。

ガロが己の内だけに炎を燃やし、火消しとして働くのを見ると、プロメアというタイトルは、もしかしたら物凄い意思の籠ったタイトルでは…という気がしてきます

実はかなり悲惨な結末にも捉えられるこのラストが、爽やかに見えるのは、一種反吐を吐くような意思があるからかもしれない。

 

そして火である以上、燃え移すことも可能なんじゃないかな…と思う。

 

追加おしまい

 

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