優男。どこかフニャフニャした響きのある単語である。諸君はこの「優男」と言える人に会ったことがあるだろうか。ある人は、その人のことを、ない人は、とりあえず「優男」像を適当に思い浮かべて欲しい。
優男。優しい男。特にマイナスな語意をはらんではいない単語だが、どこかウザったい。その理由を考察してみた。
仮定から言うと、(結論から言うと、と言いたいところだが結論と言うにはあまりにもお粗末だ)「優男」は女性目線の評価なのではないか。女性の言う「優しい」は換言すれば「話を聞いてくれる」「共感してくれる」、「寄り添ってくれる」である。自我を消し、自分語りを控え、女性にひたすら共感し続ける男が優男である。車がぶつかりそうになった時に自分が盾になって女性を守る「優しい男性」像は明治男子が恣意的に生み出した幻想である。
分かりやすい例がある。男性間の会話ではあまり聞かれないが女性は3秒に1回ペースで発している言葉があるだろう。
「へぇ〜、そうなんだ〜」
したがって、モテる男になりたければ、女性と議論してはいけない。ひたすら共感するのである。脳死で頷き続けるのである。
くだらない。