2019-02-06

国交省自動運転認可制の話

インターネットテスラに触れるとどこからともなく否定から入るやつがワラワラ沸いてきて面倒臭いから実名で書きたくないんだよね。なので増田に落とす。

この話自体は確かに一見すると土人国家かよという印象を受けるのも仕方はないし、実際にはどうかというと「国交省自体完璧検証を行えなくても、ソフト検証するプロセス検証されていることを国交省検証すれば、予測可能ハザードが概ね排除された状態を確保できる」ってところで落ち着いてはいる。

で、記事から引用するね。

今後、自動運転技術による高速道路での車線変更といったプログラム更新が想定されるため、国が事前に安全性確認できるようにする。

https://www.yomiuri.co.jp/science/20190204-OYT1T50108/

メーカーが不完全なプログラム配信することや、メーカー以外の第三者勝手に改造プログラムを作り大量に配信することを防ぐ狙いだ。メーカー第三者許可を得ずにプログラム更新を行った場合罰金などの罰則も定める。

https://www.yomiuri.co.jp/science/20190204-OYT1T50108/

メーカーが不完全なプログラム配信することなんかあるか?」「配信なんて、受け取る奴は少ないんじゃないか?」という疑問があると思う。ところが、この2条件に直球で該当する会社が2社ある。「改造プログラム」の方はComma.ai, Inc. だが、まあこれはGeorge Hotzくんの個人プロジェクトからしたことはない。問題になるのは、不完全なプログラム配信する会社、つまり

Tesla, Inc.(旧称Tesla Motors, Inc.)だ。

テスラは多ければ年に30回くらいアップデート配信している。内容はイースターエッグを追加したとかアイコンの色を変えたとか軽微なものもあるし、自動運転プログラムを丸ごと入れ変えるものもあるし、自動運転に関わらない発進加速や制動距離の変更もある。例えばModel S 75Dは発売当時のスペックでは0-100km/h加速(信号が青になった瞬間に踏み込んで、時速100kmに達する時間)が5.2秒から4.2秒と短縮されている。最上位のP100Dは2.2秒まで短縮されている。当然、インバータファームウェアは書き換わっている。こうした変更は構造変更に該当する可能性があり、日本では国土交通省運輸局に届け出や認可を得る必要がある、可能性がある。

しかし、テスラ基本的ファームウェアアップデートに関して届け出ない。届け出れば許可されない可能性があり、届け出なければ告発されることもなく、届け出なかったことを告発されても法的な罰は下らないからだ。日本ではさらに、型式認定返上している。これは日本法制上、認定のない「型式不明」の自動車を輸入して転売登録することが認められているためで、Tesla, Inc.が製造した車両テスラジャパン並行輸入転売する形を取れば、どんなソフトウェア更新配信しても何一つとして法的な手続きを行う必要が無くなり、計算されたリスクのうちに収まりさえすれば、法に妨げられることな製品製造販売できるからだ。

メーカーが不完全なプログラム配信することを防ぐ」「許可を得ずにプログラム更新を行った場合罰則も定める」という2点がセットになっているのは、ピンポイントにこれを潰すためだ。試乗や審査時間があれば、現在テスラ危険なほど高速で回している開発サイクルに歯止めがかかる。それ以外の自動車メーカーについては、上に書かれたようなそれなりの検証が既に行われているので、規制は極めて形式的に終わることになる。

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