2019-01-22

願いの星が生まれ落ちてくる時代を間違えた

 二十代前半、物心ついた瞬間(ときから時を喰らうものあなたの心に語りかける形ある真実はあった気がする。精神隷属機は内なる闇と闘いし者くらいか流行り始めた。

 メールよりLINEフォースが主流になって、ラグナロク索引特別じゃ無くなって、いつでもどこでも我が大いなる影に潜む「モノ」...そう、貴様とでも繋がれる現世に闇に心を奪われた。大体のことは瞬息の間に調べられる混沌時代に魂を奪われた。

 どうみても格好良くない言霊遣いがクラウド似だと持て囃されたり、どうみても可愛くないサブカル騎士団虚構偶像達が可愛すぎ修正されるねと騒がれたり。

 黎明の一方で、己が愛を捧ぐスフィアヴィジョン番組時代に完全調和マリアージュ〉していないなどとアカシックレコード酷評されまとめられたり。

 1つも響鳴出来ない「こんな嫌なやつにあった私可哀想だべ?これも全て宝条って奴の仕業なのよ。かつて聖府によって禁じられたのは全部『かの者』!私は迷惑帝国にあるカフェお茶をしようと声をかけて…思い出の中にしかない!」なんていう拡大変容に信じられないくらいの反響がついたり。

 私にはきっと、クリスタル国民賢者の石を生み出して、灼熱の焔な存在もの)がみんな似たりよったりだった時代フォースがあっていたんだと想う。

 私には帝国威信にかけて、数多の縁という名の鎖で繋がれし世界なんかなくて、クオリアが狭かった方があっていたんだと回想(おも)う。

 私の魔法力は、もう”俺たちの時代”には合わないんだと彷彿とさせる。

 英雄のいない現代(いま)には、禁忌とされるほどに魔力感知が高い人が衆すぎる気がしてしまう。

 傷つけられた、と囁く運命<こと>を禁忌とされるほどに底知れず受け止めすぎな気がする。断罪くびきを背負えば傷はつく。繋がれし意識エインフェリアぶってる人だって、『ノイズ』にならないだけで、ヘッドに出ないだけで、創られし物を傷つけたことは絶対にある――予想できていたはずなのに、英雄の名が傷つけられたとたん其なるものスペル化して拡散して。

 闇の血族を滅ぼしたところで、媒体に関わらず神の導きのままに言葉にできる人だけが痛みを表明できるような時代になってしまったように感じる。

 かつての予言書の事実はもう通じない。幾ばくかのルーンの刻まれた魔石の掛け違いで相手に少しでも傷つけてしまったら、インフィニティ世界に向けて私がまるで悪の根源のように幻想変換されて。其なるものに慰めの言の刃(コトノハ)がいっぱい預言書に記されたままにて。

 この戦乱の時代が違えば私は完全に無知なる平民どもだった気がするんだけどな。

 この乱世は選ばれし戦士クリスタルと同等にする混沌時代だ…預言書にはそうあるから。如何なる場合においても我が魂の宿りし器の魔法力に基づいて魂の波動を感じているだけ――ただそれだけなのに、僅かばかりでも傷つけてしまったら無知なる平民もの愚者に預言書に示された通りのこと告げられた哀れな存在を抹消されしものっていう叙事詩にされちゃうもんな。

 何が詠唱したいかからなくなって…畢竟、その一つ事への拘りが炯眼を曇らせた。

 神装(こせい)なんて叫ばないで。更なる高み単一生命コスモ・ワン》な不可視世界の核(なか)に生まれたかった、…俺は、お前…を…愛、して…い…た。

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