2019-01-21

魔法現実になった世界

約700年前に書かれた玉水物語

その内容は、美しい姫君を目にして心奪われた狐が、そばにいたいと願うあまりきれいな娘に化け女中として仕えるというもの

室町御伽草子、異類恋物語に分類される中世小説である

Twitterトレンドにも乗ったように、この物語百合判断する人は多くいて、市民権を得はじめた百合という概念によかったねと微笑ましい思いがする。

男女の間では成立し得ない、女の子どうしだから成り立つ特別関係を求めるのに、時代関係ないのだということを、どっかの大学教授センター試験に取り上げることで、すっかり忘れていた日本人に思い出させてくれたのだ。

ところで狐の性別は明示されてないが、姫に一目惚れしてまず男性に化けようとするあたり、おそらく男なのだろう。このことについての会話を探すと、この玉水(狐が化けた女の子)はTS娘だ、いやそうではなく男の娘だ、という二つの派閥に大きく分かれているように見える。

だが我々はもはや一昨年までの我々ではなく、我々の手元にはもう一つの概念があってしかるべきはずだ。

玉水物語とは、美少女受肉物語ではないのか。

かわいい美少女といちゃいちゃしたい。その思いが彼(狐)を美少女へと変えた。たしかに、性別も年齢も違う少女になれるなんてことは現実にありはしないと思うだろう。むろん室町においてさえも、物語の中で、しかも狐が妖術を使うという手段をもってしか想定し得なかった。

可能なんだ。

技術進歩は、数百年前のSFとすら捉えられていなかった魔法現実のものとなした。我々は、美少女受肉することができる。

この狐のように。バーチャルだけど。

機械学習の爆進による画像認識音声認識の高速、安定、低価格化。からのfacerigやリップシンク一般化。またMMD界隈を中心に連綿と蓄積されてきた、高品質モデル制作ノウハウMMOSNSで受け継がれてきたアバター文化。もはや当たり前のように感じるマシンの処理速度の継続的な向上。そして、全てを飲み込み軋轢を生みつつ成長する中心にあるVRChat。セカンドライフの頃とは時代が一つ違う。なんと素晴らしい世界ではないか

まだ、インターネットを見渡してもバ美肉について触れている人は多くはない。そもそもバ美肉呼称すること自体が最善かも分からない。しかし確実に技術進歩していて、ちょっといいマシンが手元にあるならば、美少女になるのに必要環境はすでに整っていると言えてしまう。モデリングアシストソフトも充実してきて、極め付けでVRMというデータ形式も作られた。処理能力限界により今はセルルックが主だけれど、そのうちSaya並みのモデルにさえリアルタイムで反映できると信じている。

誰でも受肉できる時は近づいた。

バーチャルYouTuberは確実に認知度を上げてきていて、リアルタイムで動く3Dモデル世間は慣れてきている。そして既存の生身ユーチューバーパイを奪い合いながら、その一部は広義のアイドルとして活動していくのだろう。アイドルがいれば、人が集まる。近づくために受肉する人もきっと多く出てくる。

どうせそのうちみんな受肉するのですよ。そう、みんな美少女になればいい。いんや、なってください、なりましょう。私はそんな世界が見たい。さあさあなたもいざ受肉

700年を経てやっと現実のものとなった、美少女になれる世界の前途を祝って。

  • 美少女になるって…正直キモイ

  • ちょっといいマシンが手元にあるならば、美少女になるのに必要な環境はすでに整っている これがなあ。 最新ゲーム機を買うくらいの金出してVR機器を購入しないといけないじゃん。

    • windows MR「ところがぎっちょん! 動作最低用件はintel UHD graphics 620よ! 機器も中古だとかなり安く扱ってるよ!」

      • 中古(笑) 美少女だったオッサンの使い古し(笑) VRブルセラか(笑)

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