「100時間残業が4カ月続いてうつ病になった。自分はこれっぽっちも非がない」
そんな風に考え、これは"花粉症の薬"みたいなものだと言い聞かせながら薬漬け生活を続けて何年になるだろう。
少し良くなった時にクローズで転職を決意し(発想までに1年かかった)、二社目。また悪くなって、三社目。
最近もっと悪くなって、とうとう会社を辞めた。今回は本当に無職である。
仕方ない、空白期間はバイトで埋めて転職はオープンにしようか、でもなあ年収がな…とか一応悩むふりをしてみたときに、
「もしかして『うつ病の俺を気遣え』というようなズルさがあったのでは」
いまさらである。休職期間を除くと俺は入社3年目相当であり、若手のような仕事をしていれば怒られる、呆れられるのは道理なのだ。
すでに管理職の妻と話し合ううち、クローズで盛り散らかした経歴書をひらひらさせて毎回転職に成功し、背伸びをして見栄を張って
潰れるなんてそれこそ頭がおかしい。そこは今から取り返していこう。じゃあどう行動レベルに落とし込もうか、とまで考えられるようになったのだった。いまさらである。
「今日そんなに調子悪くないけどうつ病だから休んでもいいかな」と思う心が見透かされて、うつ病は甘えだという意見が出るのかもしれない。
少なくとも妻にはバレバレであったようだ。