フェミニズムは運動であるところにこそ存在意義があると思っている
しかし、それが運動であり「お気持ち」を捨て去れないのならば、フェミニズムは思想の域を出ないものであり、学問としてもやや怪しいものになってしまうというのは当然の帰結だろう
一方で、フェミニズムに学問的位置づけを与えるというのは運動の一種なのかもしれないし、現代の社会には必要なことかもしれない
そこを否定するには現代社会は女性にとってあまりにも悲惨すぎる
ただし、フェミニズム以前に、学問として筋を通すべきことがあるのも確かである
少なくとも「主観的な経験のエピソード」を受け入れるということについては、それが運動の一貫であるということは了解しておかねばならないのではないか
記事の最後でなされている「あなたは、あらかじめ排除すべき女性(の経験)が決まっているフェミニズムを、正しいフェミニズムのあり方だと考えますか」という氏の問いかけは、フェミニズムがあくまで思想であることを暗に認めているようにも見えるけども