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男女10人ずつの被験者それぞれに、一桁の数字が書かれたカードを配る。(どの数字が何枚あるかはわからない)
配られたカードは自分では見ないで、周りの人にだけ見えるように額に掲げる(インディアンポーカーを知ってる人は状況がすぐわかると思う)。
次に、誰とでもいいから異性とペア作ってもらう。お互い話し合いの上で、パートナーは自由に選んで良い。
これで10組の男女ペアができる。カードに書いてあった数の合計がペアの得点で、一番多いペアが勝ち。以下、合計が多い順に順位が決まる。
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このルールでゲームをさせながら観察していくと、数字の多い人からペアができていく。
ゲームが進むにつれて、ペアになれない人は「自分の数字は小さいのではないか」と思い始める。
そして最終的には、数字の大きい人は大きい人同士で、小さい人は小さい人同士で、驚くほど綺麗にペアができる。数字の大きい人が数字の小さい人とペアを作ることは絶対にない。
この額の「数字」というのを人間のスペックと考えて欲しい。この実験は、ひとがどう自分の相対的スペックを見極め、どうパートナーを選ぶかを端的に表した実験である。