「褒めて」と言ってくる人が苦手です。
正確には私個人に向かって「褒めてください」と言ってくるわけではありません。例のサービス等を通じて、何度も何度も、褒めを強請ってくる人が苦手なのです。
私は以前、とても狭いジャンルで活動していました。同じカップリングを書いている人は全員知合いくらいの小さな世界でした。
知合いのうちの一人がとても感想を言うのがうまい人で、私が作品を公開する度に何かしら感想をくれました。一方的に感想をもらうのは悪いと思い、私も御礼としてその人に感想を返すようになりました。
同人は個人の趣味で、感想をもらわなくても成り立つものですが、書いているのはやはり人なので、自分の書いたものについて感想をもらえるのはとても嬉しいことです。
私はそのジャンルで活動した1年の間に、私は「誰かの作品に感想を送ること」がわりと抵抗なくできるようになっていました。
色々あってジャンルを移った私は、当然のことながら今迄いた世界との違いに驚きました。
書いても書いても感想がもらえないからです。有難いことに所謂イイネはそこそこ頂くのですが、感想がもらえることは全くなくなりました。でも同人活動ってそういうものだし、自分が満足のいくものを書いていればそれでいいと思っていました。
私は’相手を喜ばせられる感想かは別ですが)感想を伝えることに抵抗がなくなっていたので、ほめてくれサービスを使ってアピールしてくる人には「合い分かった」と感想を送ることにしていました。この作品のどこが素敵で、どの台詞が好きで、あなたが書く作品をとても楽しみにしています、云々。
勿論匿名で送っていますし、返信不要とも書いているので、褒めたからといって褒め返してくれることを期待している訳ではありません。
ただ、私が感想を送った後に、更に「褒め言葉」と強請ってくる人がいます。
「褒めて」と強請ってくる人、素直に強請れる人は、頻度がすごいです。私の周りだけかもしれませんが、殆ど毎日のようにアピールしてくる人もいます。
それに少しもやもやしたものを感じながらも、続けて何度か(匿名も名を明かしても含めて)褒め続けて気付いたのは、「この人は私からの褒め言葉は欲していないのだなあ」ということです。
私が褒めても褒めても、多分その人の心には何も刺さっていないことに、悲しくなるようになりました。
勿論、私の褒め方が悪いのだと思います。私の褒め方は、つまるところ「私だったらこんな褒め言葉をもらったら嬉しい」褒め言葉でしかないので、相手が欲している褒め言葉ではなかったんだろうと思います。だから、私の褒め言葉は褒め言葉としてカウントされないんです。
多分、相手の中では「この人に褒めてほしい」というのがある程度決まっていて、その特定の人に向けてアピールをしているので、不特定多数から褒められるのはあまり嬉しくないんだろうなあと自分の中で結論付けるようになりました。そもそも私が嫌われているのかもしれません。何だかもう、その人を喜ばせたいだけなのに、むしろ嫌がられているんじゃないかとすら思えてきます。
それに気付いて以来、人を褒めるメッセージの送信ボタンを押そうとする度、「多分これを伝えても相手は喜ばないんだろうなあ」と虚しくなってしまいます。
うんち
いいんじゃない。 子供は「自分の」お母さんにしか褒めてほしくない。そんなもんよ。