「確かにパンティーはこの世にごまんと存在する。だけどな、その中のよりすぐりの一品を見極め提供し、増田達に喜んでもらえなきゃ意味がない。」
「自分で始めたことですから。衣食住でなくても生きてはいける衣ですけど、だからこそ本当に大切な部分ではないかと思うんです。」
「駅のホームでスマホを見ている人、本を読んでいる人、景色をみて心を落ち着かせている人…いろいろいると思うんですよ。それぐらいパンティーは軽視されている。自分ばかりを見ているから、本当に大切なパンティーを見逃してしまう。」
「こればかりはわからん。急な腹痛でトイレに行きたくなる時がある。でも、その一瞬で見逃してしまうかもしれない。」
パンティー増田は去年のパンティーコンクール入賞作品を思い出しこう話す。
「去年も今日みたいに寒い日だった。だからコーヒーを飲んでたんだけど急激に腹痛が来たのよ。でもな、明らかに風が違う。しかも強く来そうな時に新幹線も通過しそうだったんで辛抱強く待ったんだよ。」
➖…。
「漏らしたねぇ。結局2時間漏らして待ったよ。それで去年の入賞作品が出来上がった。」
これが去年のパンティー増田の作品。「のぞみと望み」。のぞみが通りかかった時にjkがパンチラした光景をありのまま伝えた作品だ。
「2時間も漏らして待ったから思い入れは強いよ。過去の自分のどのパンティーより理想に近いと思う。だけど、納得してないんだよ。」
➖納得ですか?
「結局さ、パンティーって本来は見えちゃ駄目だと思うんだよ。作品はどうしても見栄えが良くなるように見えた時の一瞬を伝える作品にしている。けどさ、本当に大切なのは見えるまでの時間。確実に存在するけど見えない存在。それを血眼になって探している時間。それが合わさって本物と言えるんじゃないかって思うんだよ。」
「そう。それってさ、当たり前なんだけどいろいろある。例えば愛情だったり、友情っていう人の心のつながり。人の思想とかさ。パンティーもそれに近いんじゃないかって思うんだよ。だから、見える形で伝えてしまってる時点でもうそれは偽物じゃないかなって思うんだよ。」
その瞬間、突風が吹いた。カメラを向けてはいなかったが電車を待っているJDのスカートがふわりと舞い上がったのだ。
「最高だろ。今までいろいろ見てきたけど、こうやって新しく見れた時すべてが最高。この気持ちに偽物は無いんだよなぁ。」
「パンティー」
わかる 本当に大切なのは見えるまでの時間。確実に存在するけど見えない存在。それを血眼になって探している時間。
わかる 本当に大切なのは見えるまでの時間。確実に存在するけど見えない存在。それを血眼になって探している時間。
パンティー