2018-11-08

技術書を読んで泣いてしまった。

尊敬している先輩が会社を辞めた。彼女は唯一、一点の曇りもなく尊敬していると言える存在だった。

でも、わたし彼女退職するその日になるまで退職することを知らなかった。

くやしかった。

少しでも彼女に追いつきたいと思って、仕事に食らいついて来た。ダメ上司ダメプロジェクトダメ会社。それにしがみついて来た。

なのに、わたしには何も言わず退職した。それが自分勝手な話なのはわかっていた。でも、悔しくてたまらなくなった。

送別会の夜、わたしは何かと理由をつけて参加をしなかった。少しでもこの悔しい思いを彼女に与えたいと思ったからだ。

次の日、彼女のいないオフィスに行くと自席に付箋のついた一冊の本があった。エンジニアリングの界隈で話題になっていた組織の本だ。

付箋には「会社よろしくね」と書いてあった。それは呪いのようにも感じた。

でも、本を読み進めるごとに、涙が止まらなくなった。余白の少ないその本にわずかにある余白には、彼女が書いたメモが残っていた。

あーすればよかった」

「こーすればよかった」

「なぜ自分にはこれができなかったんだろう」

苦悩にも似た彼女メモを見つけるたびに泣いた。それは、わたし仕事で感じていた苦しみそのものだったからだ。

尊敬してスーパーマンだと思ってた彼女もまた、わたしとおなじだったのだ。おなじように、苦しんでいたし、悩んでいたのだ。

それがわかった途端に、体の奥に暖かくたぎるものを感じた。やる気が湧いてきたというか、わたし彼女のようになれる、そう思えた。

そこから三ヶ月、今のプロジェクト必死にこなした。三ヶ月間は本を枕元に置いて、読み続けた。

プロジェクトは無事終了し、わたしは決心がついた。今の会社を辞めることを。

それは彼女のようになるために、次の挑戦をするためだ。今度は小さなベンチャー企業にいく。

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