全49話だった
放送終了後
とんでもない最終回だった
本当にとんでもない最終回だったのだ
序盤から、ストーリーを展開しつつバディ要素で感情に感情をぶつけてくるとんでもない作品だとは思っていた
冬の映画も
夏の映画も
やはりバディ要素を軸足に、感情が感情へとボディブローを叩き込んでくる徹底してとんでもないヤツだった
そして最終回
ここまでの全てが詰め込まれた感情の迫撃砲を真正面から受け止めた私の感情は、完全にバラバラになっていた
とんでもない
今までの積み重ねから期待していたものを遥かに超えた幕引きは、あまりにも力強く、切なく、暖かく、そしてなにより、過酷な一年を戦い抜いたバディへの最高の祝福だった
これ以上はないと心から思えるそのさまを見とどけて、ただ呆然とテレビの前でへたりこむしかできなかった
そこに、一年間追い続けた作品が完結してしまったことへの悲しみは存在していなかった
それからひと月と少し
ばらばらになった感情がひとかたまりに落ち着きを取り戻しつつあった10月
ファイナルステージという、ヒーローショーとトークショーで構成されるイベントを観に行った
レールガンで撃ち出された感情が、私の感情を真っ直ぐに貫いていった
やっとそれとなく固まりかけていた感情は、それはそれは綺麗に爆発四散した
あの最終回を更に加速させる素晴らしいステージを、まさか、生で、目の前で、目にすることができたのだから
最後の握手会でライダー達と交わした手の力強さだけが、ああ確かに現実であるのだと伝えてくれた
ああ、これで「仮面ライダービルド」は改めて完結したのだな
とわかってしまったら、あとはもうどうしようもなく、ただ泣くことしかできなかった
こうしてネタバレを極力回避するようにした結果回りくどく詩的なものになってしまった記事をしたためている今も、私の感情は未だ夢心地のような塩梅を見せている
それでも、いや、だからこそ、それらを含めて、今、こうして書きとめたかった
脆くも強いラブ&ピースを掲げ謳い続けたライダー達のことを誰かに伝えたかった
「仮面ライダービルド」を、彼らの「物語」を、とにかく一人でも多くの人に知ってもらいたくて仕方がなかった
どうか、彼らの生き様と感情を、そしてそれらが行き着く結末を、見届けてはくれないだろうか
追伸