自分が嫌いだから、こんな自分で居てはいけないと思い、「自分がやりそうにないこと」を沢山やってきた。自分みたいなのが生きていくためにそれは最低限の努力だった。
その甲斐あって、たまに褒められる。人とコミュニケーションを取るのが得意だね。プレゼンがうまいね。自信があっていいね。強いから一人でもやっていけそうだね。
その実、自分の本質は変わらないままだ。人と対面したくない。人前で話すのは苦手。自信なんて生まれてこの方あった試しがない。一人で泣いてばかりいる弱い人間だ。
誰だって、見えないところで頑張ってる。結果を褒められることはあっても過程はなかなか人目につかない、そういう孤独が辛いから、自分を知ってほしいから、人は親しい人に本音を話したがるのではないか。
でも私は、自分になりたくなかった。誰にも本音を知られたくなかった。他人の目に大嫌いな自分を写さないように振る舞ってきた。
その努力は順調に報われている。それでも、たまにものすごく疲れる。
他人に認められても、自分が自分を認められない限り、自分を否定しながら生きていくしかないんだ。疲れる。生きるのって疲れる。