この間、女子会に行った時の話だ。
私の気持ちに棘を刺したのは
『男の脱毛について』の議題だった。
ありえない。男らしくない。
美意識が高すぎると少し気味が悪い。
そんな話だった。彼女たちは共感が得たくてこんな話をしているんだろうと、私はあまり興味深く話はしなかった。
きっと彼女たちは表面的意識で『男の脱毛』は『過剰な美意識』に繋がっているのだと思う。
私に兄がいる。
私は、よかったとさえ思った。
皮膚の弱い兄は剃刀にも弱く、濃い体毛に悩まされていた。
そんな兄が脱毛を始めた。もう剃刀にまけて、皮膚をボロボロにすることがない。
本当によかったと思った。
そういう選択肢もあるんだと、兄が気付いてくれたことが嬉しかった。
男の脱毛は、恥ずかしいことではなかった。