未来が怖くて仕方ない。
目の前を乗り越えることだけ一生懸命に、考えなしに走り続けてきたけど、何者もなれぬまま歳だけとってしまった。
腹を割って話せる人など誰もいない。
誰かに認められる能力など、何一つない。
独りで生きていくと決めたはずだったのに。
気力も体力も目に見えて衰え、生活そのものがしんどくなってきた。
周囲を見渡すと。
正しく家庭を築いていたり。
そうしたものに囚われずに、仕事をバリバリこなしたり、趣味に生きたり。
自分はやりたいことも見いだせず、支えたり支えられたりする人もおらず。
30代は今までの延長線上で過ごせたが、こんなフワフワしたまま40代を迎えることは未体験ゾーンの領域だ。
モデルケースが全くない。
そう、これは未体験の世界だ。
怖いながらも未知なる世界へ突入していくことに心震える。
前向きな展望は何一つないが、久方ぶりの新しい世界だ。
将来性がないことだけが明らかな、まだ見ぬ世界。
ハッピーバースデイ、自分。
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