「切り替わるタイミング」は決まっているものではなく、社会情勢や社会通念の変化に依る、以上のことは多分言えないです。曖昧な言い方で申し訳ないが。
安全保障論(と言われてもぱっとわかりづらいかもなので、ざっくり「国家同士が戦争をしないためにどうしていけばいいか」に関する理論、くらいに捉えてほしい)辺りを例に挙げると、安全保障モデルは時代によって様々に移り変わっている。
「ある一つの国が別の国々を支配下に置くことで一つの秩序を構築し、結果戦争は起きない」という理論。帝国主義的な考えの理論は、そういった国々が沢山出てきた結果いくつかの国々による権力の均衡関係で秩序が保たれるという理論が生まれる。
しかしそれらはしだいに米ソ冷戦での軍事力の肥大化と相互抑制を生み出し、キューバ危機を代表とする潜在的な戦争の恐怖を生み出したため、それは流石にまずくね?という話になる。
結果、2国間だけの均衡関係でなく多国間での協調を重視したり、軍事力ではなく経済協力や経済制裁による均衡関係を生み出すのが得策、という話が出る。
まあ、曖昧な言い方だし、結局は現実の追認として理論を後付けしているだけなのではないか、という批判は絶対にあるし、それは一面において正しい。
じゃあ、現実問題社会現象をどのように説明することが「正しい」のか、という問題に関して、絶対的な答えは存在するのか、という話もまた存在する。
正解は存在しないけど、正解を求めづつけることで発生する諸運動が、世界の在り方を「より正しい方向(≠絶対的な正解)」に近づけていくのではないのか。
そういう試みそのもの、「その試みによって生まれるもの」ではなく「その試みそのもの」が社会科学の価値なのではないかと思っています。
キズナアイ騒動で社会学が話題になっている。その騒動の中で、「社会学って自分の好きなことを言っているだけの学問なの?」とか、「客観的な視点が無いならそれ学問じゃなくね?...
社会学に限らず人文科学・社会科学(いわゆる「文系」)が自然科学(いわゆる「理系」)と大きく立場を異にするのが、「社会現象に絶対的真理はない」ということ。 自然科学におい...
『より多くの現実』を説明できる理論であるとみなされる、その判断基準はどこにあるんですか?
横だけど、有名なのは天動説から地動説への転換。 観測データの集積によって、天動説では説明できなかったり説明にたくさんの仮定が必要になる現象があることが分かった。 そこで地...
あー、なるほど それは確かに納得感があります しかし、厳密な話をすると、その説が切り替わるタイミングはどのようにして決まるのかについて疑問が残ります。
「切り替わるタイミング」は決まっているものではなく、社会情勢や社会通念の変化に依る、以上のことは多分言えないです。曖昧な言い方で申し訳ないが。 安全保障論(と言われても...
なるほど、正しいものに近づこうとする努力そのものに価値があると。確かにこれまで人類はそうやって、火を使い、道具を作り、農耕をし、……と進歩してきたんですもんね。 あと付...
実際その疑問があるのでパラダイム論を言い出した科学哲学界隈では 「まあ科学史を見渡せばそういう解釈ができる現象もあるけど科学の営みのメインでは無いよね」 ぐらいの扱いにな...
科学哲学界隈においては、どのような考え方が主流なのですか?
大学を中心に科学者共同体みたいなものがあって、その人たちがジャーナルに仮説を投稿して共同体内で共有すれば、長い目で見れば間違いも正されるし知識が集積されて人類社会のた...
なるほど、正しそうなものを追い求めていったら、正しいものにちょっとずつ近づいていくだろう、みたいな感じですかね 今回の件では多分、その共同体自体がちょっとおかしいんじゃ...
今回の件ってのは査読システムの件かな? 査読がないと質の悪い仮説が溢れ、それに基づいた研究が行われたり反論に手間取ったりして科学の歩みが遅れるから良くないよ。 あと質の悪...
分かりました。色々とありがとうございました。
抽象的な部分が多いカテゴリはいっけん浅く見えるから初心者や若造に舐められがちだというのが良くわかります 学生レベルでも数学や物理だったらこうなっていないだろう
amazonのURLでも貼ればいいのか? 社会学がどんなんとか、日本の社会学がどんな感じで発展したとかは『社会学講義』(ちくま新書)でだいたいわかるんじゃね? みんな大嫌い東大の文脈だ...
読んでみます。ありがとうございました。
いやそもそもまず高校生が増田なんかやるもんじゃねーよ ここはゴミの集まりだぞ
科学については言い換えれば反復可能であることとも言える。状況と操作を再現できてれば結果は一定ということ。