2018-10-08

anond:20181008232514

人間は男女どっちかに属しているから、ジェンダー論の取り扱う戦場から逃げ場がないんだよ。オタク論ならオタクじゃないと自認してる人は無関係だと離脱できるし何ならオタクをやめることによってその論争から逃げてもいい。でもジェンダー論は無理。耳をふさいでもいいけれど、知らないどこからか撃たれて実社会ダメージを負う可能性すらある。

究極的には、男も女も、言ってるのは「もうこれ以上私たちから奪うな、責めるな、いじめるな」なんだよ。

増田では「フェミは強欲でどんどん自分たち利権拡張しようとしてる」みたいな批判が良くなされる。それそのものの真偽は横において、真だろうが偽だろうがそれとは無関係に、フェミは(そして女の多くは)「もう十分わたしらは被害者なんで、歴史的に見てやられてきたんで、これ以上要求しないでくれませんかね」っていう被害者意識がベースなわけよ。

んでもって、それは男性側も大差ないわけ。現代社会においてメイン労働力として期待されてる割にはそれに対して精神的な反対給付がないって言う被害者意識を持ってる。重ねていうけれど、本当にそれって被害なのかどうなのか? 本当に差別受けてるの? 受けてるとしてどっちが多いの? ってのとこれは別の話ね。お互い貧乏くじをひかされたと思ってる。内面真実だって話。

まあぶっちゃけ日本社会に余裕が無いってのが一番大きいと思うよ。メディアの逆望遠鏡効果みたいなので、自分の不幸が際限なく拡大されて見えるんだよ。みんなもう限界ギリギリに疲れているでしょ。これ以上社会的義務奉仕要求されたら倒れちゃう。なんせ俺たち日本人は勝手自分たちハードル上げて血反吐吐くのが大好きな民族から、いつでも限界なのよ。

ジェンダーに限らず、ありとあらゆる場所局面で、自分所属するXXXは不遇であるってみんなが叫んでる状況だ。非正規とか、ルッキズムとか、マイナー趣味マイナーさとか、都会居住地方居住とか、世代別とか、学歴とか。それらのうちどれが正当な嘆きかなんてのはあんまり関係ない。内面では真実なので叫びはやまない。

あとはもう声の大きさと、その問題でどれだけ多くを巻き込んで炎上できるかどうかってのだけが重要なんだよ。男女って枠組みはその最大規模ってだけ。

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