2018-09-08

夢見る男

父がアメリカへの長期滞在(1ヶ月半ぐらい)から帰ってきた。60代半ばからヘリコプター免許が取りたい」とここ数年夏の恒例イベントになっていたけど、若者ばかりがどんどん受かって先に帰国していったそうで、父はとうとう免許が取れなかった。さすがにようやく諦めることにしたらしい。

まったくどれだけカネと時間かけたら気が済むんだよ。しかあんたの母親は重い認知症で足腰もきかなかくなって特養に入ってるんだよ。定年退職してからやることもなく、毎日テレビだけ眺めているような人生よりもいろいろやりたいことがある方がいいけど、父の夢はスケールが大きすぎたり、カネがかかりすぎたりするものが多い。

そこそこ名の知れた企業で定年まで勤め上げ、65歳まで再任用みたいな感じで働き続けたので、そんなに貧乏ではないはずだけど、だからといって趣味に注ぎ込んでいい金額というのには限度があると思うのだ。あと、その夢のために自分の妻がどれだけ我慢しているかにまったく気付いていないところにいらつく。

それでも来年は母を連れてアメリカに行き、「一緒にヘリコプターに乗ろう」とか言ってるらしい。アマチュアとして身内とかを乗せることはできるらしいが、これで事故とか起こして二人いっぺんに死んだりしたら承知しないぞ。海外旅行計画を立てるにしても「ベトナムを北から南まで縦断したい」とかいちいち常識的海外旅行範疇を超えている。まぁベトナムは縦に長いとはいえ、「北アメリカ南アメリカ縦断する」とかいプランに比べたら現実的距離なのかも知れないけど、なんだか誇大妄想狂のような気がして仕方ない。

とにかく他人経験談とかを聞くと羨ましくなって「自分もっと壮大なことをやってやる!」みたいな方向に行く思考回路の持ち主らしい。目的を達成するために地道な努力を厭わないタイプなら「まぁ頑張ってね」と言えなくもないけど、だいたい努力根性が足りない人なので、「ほどほどのところで妥協しろ!」と言いたくなる。

逆に母はやりたいことがあっても、ちょっと経済的時間的な制約があるとすぐに諦めてしまタイプ。凹凸夫婦でちょうどいいのかも知れないけど、私は両親みたいに一方的に妻が我慢する生活はイヤだ。そんなのだったら独身の方がよっぽど自由でいいと思う。

何だかんだいって両親の存在に頼って暮らしている私であるが、本当に父の思考回路にはついて行けない。あれをもう少し現実的思考回路の持ち主にすることはできないんだろうか。たぶんできないんだろうなぁ…。

  • 性格的な部分では老化=子供化なので、今さら大人には成長しないよ。

    • やっぱりそうなんですか…(涙) 祖母を見ていると認知症の悪化とともに相手に言っていいことと悪いことの区別がつかなくなって、本能のままに動き、発言するのでそういうもんだとは...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん