私の夫はそう言っていた。
中学生くらいの頃からプログラミングを始めて、今ではプログラマとしては有名なほうになった。
しかし、そんな夫が羨ましい。
成功したことが、ではない。それ以外に生き方がわからないくらいに自分となった何かを見つけられたことが、だ。
私自身は小学校の頃から漫画絵を描き始めて、将来は漫画家になるものだと決めていた。はずだった。
私も絵を描く以外の生き方がわからないくらいに絵に浸りきっていたかった。
それが出来なかった理由は今でもよくわからない。多分、私の情熱が偽物だったと思うのだけれど、それを認めるのは辛い。
でもきっと、それが正解なんだろう。もしくは、覚悟が足りなかったか。
おそらく、夫はプログラマになることが夢だったわけではないだろう。気がつけばなっていたというのが正しそうだと思う。そしてそれだからこそ、冒頭の言葉がでるのだろう。
もしかしたらそれは夫にとっては苦しい生き方かもしれないけれど、でもやっぱり、それほどのものを手に入れたのは幸運でもあるのだと、私から見れば思うのだ。
anond:20180907134354