2018-08-08

翁長知事の死

本日沖縄県知事として尽力された翁長知事本日永眠されました。67歳でした。

沖縄県民として思ったことを書きます

バリバリ自民党県連の幹部からオール沖縄リーダー

もともと翁長知事沖縄自民党幹部中の幹部で、翁長知事の前の知事である仲井間知事の選対本部長として仲井間県政の立役者として活躍した実績もあり、翁長知事個人的キャリアとしては、このまま自民党系の那覇市長であった方が安泰だったのかなぁと思います

しかし、そんな翁長知事が安泰のキャリアを捨てて、不倶戴天共産党と手を組んで、オール沖縄地元経済界も巻き込んで作り上げたのは、当時びっくりしました。その結果、難攻不落と言われた自公政権を打ち破ったことは、歴史が一つ動いたような気持ちを抱きました。

辺野古の埋め立て反対と国との全面戦争

県民の期待を背に誕生した翁長知事ですが、在任中はひたすら国との闘いでした。

辺野古の埋め立て基地に関する法廷闘争はもちろん、知事としての権限法律範囲内で最大限使い、工事を遅らせるように努力しました。

そもそも、新基地反対を掲げて、大差で当選したことから県民の総意としては基地反対が立証されていますので、その声に答えて基地建設工事抵抗するのは当たり前です。

しかし、本土マスメディアは冷ややかに受け止めるものもあり、中には翁長知事政策と何も関係がない「カツラ疑惑を書き立てるものもありました。沖縄県民基地反対のデモ運動炎天下のなかしていても、あれは大陸系のコミンテルンの手先、日当が支給されているといった怪情報が流されていました。あー、やっぱり基地問題は、日本問題ではなく、結局沖縄問題という認識が、本土認識なのか、そんな気もしました。

そんな逆風の中でも翁長知事は、ひたすら先頭に立って、基地反対の運動を繰り広げてきました。

基地が無い方が儲かる沖縄経済

翁長知事基地反対運動をしたのは、純粋沖縄県民としての気持ちだけでなく、基地が無い方が経済効果が高いという事実があったからです。実際基地がいなくなってできた空白地には、大型ショッピングセンターといった商業施設が生まれ基地でもたらされた利益以上に高い利益を生み出すことができました。

このような現実が、沖縄経済からも支持を集めて、オール沖縄体制が生まれたわけですが、この理想主義としての基地反対、現実主義としての経済振興といった2つの視点を持っていた知事方向性はやはり間違っていなかったと思います

しかし、そんな知事はもういません。

今年は野中広務氏が去り、翁長知事も去った

話が少し脇にそれますが、今年は長年沖縄問題に関心を抱いてくれた野中広務氏が永眠されました。

野中広務氏も、自民党幹事長も務めた人物ですが、やはり根っこにあるのが、平和主義でした。そんな平和主義のバックにあるのが、1945年太平洋戦争です。

あの戦争では、沖縄県では20万人の死者を出した残酷ものでした。

しかし、そんな過去を無かったように忘れて、基地問題沖縄県の問題矮小化しているのが、現政権です。

翁長知事こそ、保守政治家だったといえます。同様に、日本代表する保守政治家である野中広務氏が去ったことは、今年は何かしらの意味があるように感じます

保守という言葉が、現在排外主義弱肉強食のような意味にすり替わり、弱気を助け、強気を挫くといった浪花節は無くなってしまいました。

次の知事がどうなるかわかりませんが、翁長知事の死はオール沖縄にとって大きな打撃であることは間違いありません。

とりとめもなく書きましたが、最後に言わせてください。

翁長知事、お疲れさまでした。

沖縄未来を本気に考えて、病に侵されながらも身を削って頑張って頂きまして、本当にありがとうございました

  • パヨク界はこれでよかったっけ R(ape).I(sland).P(lease)

  • 翁長さんが相対した相手はあまりにも強大過ぎました 米軍、CIA、カルト教団、政府、官僚機構、土建業界… 貴方の言う通り、日本に「保守(弱者を助け、強者と戦う)」が居ればまだ違...

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