2018-06-17

文学ってなんだろう

あの150選ある100選を読んで、今まで自分が「文学」とやら何なのか今まで全く気にしていなかったことに思い至った。


目の前の便利な板曰く、「文章を使った芸術作品」「表現が内容より秀でている文章」ということらしい。

相変わらずインターネットすげえ。

馬鹿な俺にも一発でわかる明確な答えを端的に示してくれる。


凄いことを凄いと書いてしまっては文学にならないんだろう。

それは説明であって文学ではない、ということか。


「不意の土砂降りで、長年使っていた腕時計が壊れた」

より

「未練がましく乾かしていた腕時計を、結局捨てることにした。8年前に死んだ父が、大学卒業の記念でプレゼントしてくれたものだ」

の方がきっと文学なのだ。たぶん。


でも、だとしたら文学は「何を書くか」より「何を書かないか」の方が大事なのではなかろうか。

何かを書かないために、別の何かを書いている、とでも言おうか。

そうなると、読むときも「何が書かれているか」ではなく「何が書かれていないのか」を読み解くほうがきっと楽しいに違いない。


あの100選、上から読んでいくと「ちょっと不器用な人が自分なりに頑張っている話」の陳列になっているように見える。

俺にはいまのところ文学を読み解く力がないけど、今度から面白そうなエントリーは「何が書かれていないのか」を読むようにしてみよう。

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