あの150選ある100選を読んで、今まで自分が「文学」とやら何なのか今まで全く気にしていなかったことに思い至った。
目の前の便利な板曰く、「文章を使った芸術作品」「表現が内容より秀でている文章」ということらしい。
相変わらずインターネットすげえ。
馬鹿な俺にも一発でわかる明確な答えを端的に示してくれる。
「不意の土砂降りで、長年使っていた腕時計が壊れた」
より
「未練がましく乾かしていた腕時計を、結局捨てることにした。8年前に死んだ父が、大学卒業の記念でプレゼントしてくれたものだ」
でも、だとしたら文学は「何を書くか」より「何を書かないか」の方が大事なのではなかろうか。
何かを書かないために、別の何かを書いている、とでも言おうか。
そうなると、読むときも「何が書かれているか」ではなく「何が書かれていないのか」を読み解くほうがきっと楽しいに違いない。
あの100選、上から読んでいくと「ちょっと不器用な人が自分なりに頑張っている話」の陳列になっているように見える。
俺にはいまのところ文学を読み解く力がないけど、今度から面白そうなエントリーは「何が書かれていないのか」を読むようにしてみよう。