まだまだ若いころ、お呼びがかかって初めての参拝をした。
ようやっとるやないかと声をかけてもらい、神様からプレゼントをもらった。
和田の足が大きすぎてアメリカでないとサイズの合う靴がないという噂を聞いた神様が、
アメリカで大きいサイズのヒールを買いプレゼントしたが、和田には小さくて入らなかった。
仕事が落ち着いてきたころに、またお呼びがかかって二度目の参拝。
今度は、足の大きさは合っていたがベルトの長さが足りず履けなかった。
神様がわざわざ毎回用意してくれるプレゼントが自分のサイズに合わないことを申し訳なく思った和田は
「靴はもういいです」と神様にお願いした。
キャリアの終わりを意識し始めたころに、またお呼びがかかって三度目の参拝。
辛かったことや励まされたことなどの昔話に花が咲く中、プレゼントのヒールが入らなかった話にも前線が及ぶ。
すると神様がプレゼントがあると言い出す。もしかしてまたヒールじゃないかと慌てる和田。
神様が取り出したのはなんと、綺麗なヒールの形をした瓶に入った、大好物のお酒でした。
それを喜んだ和田は周囲にこの話をし、和田の亡きあとはその偉大さを称えるため、
周年忌に靴で酒を飲む風習が広がりました。それ以来、
毎年5月になると、靴の形をしたコップにストロングゼロを注いで一気に飲み干す奇祭、
「てつこ祭り」が催されるようになりましたとさ。