同人作家の方々なら珍しくない話なんだろうけど、自分としては初めての経験だったので、メモも兼ねて残しておきます。
一年前から同人活動を始めて、エロ同人誌を描いてた。つい先日、3冊目を出したばかり。
続き物のフルカラー漫画で、1巻は500部、2巻は400部。そして3巻が発売1週間で150部出たところだった。
DMMやDlsiteで委託販売している。二次創作だけど、版権元のガイドラインには従っているのでそのあたりは大丈夫なはず。
1,2巻の時も、無断転載が無いかアンテナを張ってたんだけど一向に転載がなくて肩透かしを食らってた。
しかし3巻の発売1週間でついに海外のサイト2箇所で発見する。
一瞬頭が真っ白になって、その後ふつふつと怒りが湧いてくる。ついに来たか、と。
丁寧に転載元まで記載されていて、元凶はとある日本の同人誌転載サイトだった。即、DMMおよびDlsiteの通報窓口から3つのサイトを通報。
翌日、海外2つのサイトから消えたのを確認した。思ったより早かったのと、本当に消えるのだとわかって安心した。
そうこうしているうちに、さらに5つのサイトに転載される。5つまとめて通報した上、元凶のサイトにはさらにホスティング会社と管理人にも直接メールで削除要請をかけた。
通報から3日目、ついに元凶と思われるサイトから消えた。ご丁寧にサイト運営者からもメールがあった。削除が完了しましたというような素っ気ないメールだったけど。怒りをぶつけたい気持ちをぐっと抑え、確かに画面の向こうに人が居る手応えを感じる。
最初の転載から5日後の今日、これまで23箇所のサイトを通報した。
モグラ叩きとはこのことで、あっちを叩けばそっちで、こっちでと無限に増えていく感じがする。というかここまで転載サイトが沢山あるとは知らなかった。
幸いにも、半数以上のサイトからは消えている。大手と思われるサイトから消えてからは、転載のスピードが鈍化したような気もする。
しかしtorrentらしきリンクも発見した。これはさすがに止められなさそうだ……。
販売数100件突破おめでとー!と喜んでいるところに、各転載サイトのDL数が3000件とかなっているのを見ると、心臓がギュッとなる感覚がする。雑な推計だが、少なくとも2万冊は違法ダウンロードされたはずだ。
今回転載されたのは3巻だけなので、ひょっとするとこれで1,2巻の販売が伸びるんじゃないかと期待したりもした。しかし特に数値が上向きに変化することもなく。
むしろ3巻は転載後に売上が鈍化し、1日の販売数がほぼゼロにまで落ち込んだ。
これに関しては作品そのものの評価もあるかもしれないが、少なくとも転載がプラスには働かない事はわかった。
ちょうど漫画を転載する某村が話題になっていた時なので、タイムリーに感じた。漫画家の無念さを僅かながらにも体感できた。
1度転載されるともう止まらないし、1度タダで手に入ると思ったものには、人はわざわざ金を払おうとは思わない。同人屋の端くれが偉そうなことは言えないけど、無断転載サイト許すまじ!という気持ちが強まる。
最近はむしろ通報を楽しんでる節すらある。無断転載しているところを見つけると、汚物は消毒だー!とばかりに通報をかける。すると翌日あたりには消えているのだ。これ、案外楽しいかもしれない。
海外のアップローダ系はかなり削除が早い。日本の同人誌転載サイトも時間はかかるが全て消してくれた。海外のhentaiサイトは無反応な所も多い。
へぇ~作者さんってこういうの気づいてないかと思ったら案外チビチビ対抗してるのね