ベテランがやるべき仕事を少し前まで素人だったのにやっている。
組織の中でそのポジションについてる人の中には何十年(何年でも十何年でもなく何十年)も現場でやってきたベテランも多い。
その中でほとんどペーペーのままで研修すら受けずに社内マニュアルと口数が少なくすぐ不機嫌になる係長の漠然とした指示語まみれの業務指示だけをコンパスにして、必死に足掻いている。
業務の中にはベテランの経験や知識を要求されるものも多いが、そんなものはこちらの手元には一切無いため、辞めていった先人が残したメモ書きを頼りにごまかしを繰り返している。
問題が起きないよう早めに対処しようとしても、残り時間がギリギリセーフのタイミングまでだと「まだ時間はある。お前が自分で考えて対処してみろ」と突き放され、ギリギリアウトになってからは「もう遅い。もうお前に何も期待しない。全部俺がやる」と全てを取り上げられた上で「印鑑だけは、お前のものを押せ」と白紙委任を迫られる。
この仕事をやるのには自分の能力では足りていない。そして、それは全ての同期に同じことが言える。
決して狭いとは言えない門をくぐりこの職場に来たが、くぐった門の緩さと実際に要求される能力の乖離にはめまいがする。いくらなんでも、これでは全員が不幸になるだけだ。
かといって、ほぼ平とも言える位置にベテランばかりをおけば上に立って管理できる人間を育てる時間が取れなくなり組織が中折れする。そこは分かるんだが、完全な素人をベテランの横に配置しても仕方がないだろう。業界十年目ぐらいの働き盛りを引っ張ってこの配置につける余裕が組織にないということかも知れないが、その皺寄せが大きすぎると思う。全体で見るとこの無理な配置ではあとあともっと不味いことになりそうだ。人員配置のケチり方をミスってる気がする。
日本の組織はキャリアパスを作るのが下手くそだ日本死ね、そういうのは簡単だ。
辞めるか。
まあ、次に素人に要求しても仕方ない能力を要求された状況から、上手く全てを丸投げされつつ責任だけ取らされることになったら、それがもう3回ほどあったら辞めよう。
頭を押さえつけられながらケツを蹴り上げられ後出しジャンケンの意地悪クイズをノーヒントで解かれるような職場なのか、たまたま俺が今運気が悪いのかはもう少し様子を見よう。
正直、上司が違えばもう少しマシになる気はするんだよなあ。