こっそりリストラをするための人事制度だと見切ったが、やはり、思ったとおりの展開になってきた。
売り上げ減少が止まらないため、人件費削減をこっそりはじめたことがわかった。
昔ならリストラをアナウンスしなければならなかったが、今の制度なら、こっそり、ひっそり目立たずにリストラができるようになっている。
ベテラン社員の格付をだけを狙い撃ちすれば、簡単に人件費が減らせるからだ。
何せ今の人事制度の考え方はすごい。まあ、お見事に近い。
これは、人事系の方々が考えた秘策のつもりなんだろう。
考え方の柱は2つある
1つ目は、その人の実力、実績を評価するのではなく、その人の将来性を評価するそうだ。
なので将来、実績が出せそうだから、昇格、なんてことも平気で行え、実績のあるベテランを
簡単に首にできる。さらに役職定年も導入して、どんどんベテランを外す仕組みまで作り上げた。
これを聞いて、単純に喜ぶ若者が何人いるんだろうか。
2つ目は、その人の実力や実績を評価するのではなく、その人の格付けを評価する。
たとえ入社20年のベテランで、実力、実績があっても、1担当者の仕事をしているなら、入社2,3年目の人と同じ年収にするというものだ。
つまり、学歴社会といわれていた、70年代~90年代当時、よく人事を揶揄する言い方として、人を見ずに、着ているもの(学歴)をみていると言われていた。
2000年になると実力主義となったが、それが、いまや、ベテラン組みの人件費を減らすために、以前流行った、
”着ている”服を評価する、をちょっと変えて、”着せた”服を評価するというリニューアルを果たした。
学歴社会に逆戻りにも思えるが、学歴という服は、自分で獲得できるが、今度の服は、上司に着させてもらう。
さらに、ある格付け以上の人の割合を制限する内部ルール、もちろん、一般社員には秘密だが、もちろん、
漏れ伝わっているので、かなりの人は知っている、まで設けている。
これらの仕組みを組み合わせれば、自由自在にベテラン社員の年収を、簡単に削減できるという
人事制度だ。制度というのは、不公平や不正が起きないように定めるものだから、これは、上司が好き勝手に
できる余地があるので、制度ではなく、仕組みというほうが正しい。つまり、使う人の美徳さに依存している。
もちろん、これにあわせて、管理職の年収も減らし、人数も減らせば、その真摯さに納得もできたが
自分たちの年収は、以前と変わらず守られていると聞けば、何をかいわんやである。
これを悪用して、すき放題やってる人もいるし、
これが原因で、組織力が落ち込んで、カビ型組織化してしまった話は、
また、今度。