2018-04-04

大手SIer入社した僕がゾンビになるまで

Qiitaにいるような人たちとはまったく違う、意識が低かったがゆえの自己責任の話。


大分昔のことだが、新卒大手SIer入社した。

それまでプログラミングなんてしたこともなかった人間入社させてくれるのが大手SIerである

覚えることは沢山あったし、関わるプロジェクトによって言語Webアプリケーション開発用のものから汎用機のものまで様々。

設計運用もそれぞれ違う。

毎回付いて行くだけで必死で、仕事以外ではストレス発散のためにプログラミングとは別のことをしていた。


勉強は嫌いじゃなかったと思う。資格取得が奨励されていたのもあって、自分もいくつか持っている。

でもプログラミングが好きかと言ったら、特に作りたいものも思いつかず、プライベートでの勉強はしていなかった。

自分にとってプログラミングとは仕事で関わるシステムありきだった。

その時関わっているシステム関係すれば必要最低限のことは学ぶし、それ以上ではなかった。


大手SIerというのはそういう人間も沢山いるのだ。

PM職でもないのに(システム業務要件機能仕様理解しなくてもやれるのはPMなどのマネジメント職だけだと個人的には思う)、関わっているシステム言語さえ学ぼうとしない人もいる。

そういう所である

そういう所の中では自分はまあまあ上手くやれていたと思う。


大手SIer技術力など期待してはいけない。

研究部門を抱えている所も最新技術を開発している所もあるだろうが、そういう優れた人たちは組織のごくごく一部だ。

マネジメントも含めて、優れた人間などそんなにいない。それどころか設計コーディングさえあやしい人たちも沢山見てきた。

まあ自分が見ていない所に優れた人が沢山いた可能性もちょっとだけある。


自分マネジメントにも興味がなかった。それは数字管理をしているだけのように見えた。

リスク管理ヒューマンリソース管理などの概念自分になかったとも言う。


それまでどんなきつい所でもそれなりにやれてしまった経験があったため、自分には警戒心がなかった。

ある日、マネージャーが詳細を教えないプロジェクトにぶち込まれた。ぶち込まれた、というのがまったくふさわしかった。

詳細は伏せるが、SAN値が削られて行くようなものであった。

新しい技術が学べるといったプラスの側面も一切存在しない。

やがて周囲が倒れ、自分も倒れた。


以来、無気力になって生きている。


自分のいるSIerにいるマネジメント職は成功や失敗について学ばない。学ぶ人もいるんだろうけど自分の見た範囲では学ばない。

なぜ成功したのかもなぜ失敗したのかも分析をしない。

名ばかりのPM職を送り込んだって失注するに決まってるじゃん…というようなアサインを繰り返す。

PM職に払っている給料の元を取りたいんだろうか?そうやっても失注するんだけど。


大型プロジェクトゆえに新技術の取り込みが遅れるとしても、そのプロジェクトなりに効率良く開発するための準備はあるのにそれをしない。

どこで失敗してしまうのかを学ばず、人の数だけ増やして、その増やした人間が頑張ればできると考える。

増やした数の中には最低限のことさえしない人も含まれている。

そういう人たちも、プロジェクトの進め方も、改善しないままにぶち込まれるのが続く。

改善提案?している。けれども一緒に動こうとする人なんかいないのだ。

個人努力でどうにかなるならプロジェクト炎上なんてしないのではないかな。水源も道具もないのに消防士というだけで消火できるなんてことはない。






主体性がないというのはゾンビのようなものだな、と思う。

技術自分で学んでこなかったから、自分で選んで環境を変えることができない。技術がないというのはそういうことだ。

システム自分を合わせるだけで済ませているというのはそういうことだ。

仕組みの中だけで終わらせているというのはそういうことなである

気付くのが遅すぎたが、ゾンビでも自力歩行ができるように、あるいはきれい燃え上がって終わりにするために、自分のために少しずつ学び始めている。

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