Qiitaにいるような人たちとはまったく違う、意識が低かったがゆえの自己責任の話。
それまでプログラミングなんてしたこともなかった人間を入社させてくれるのが大手SIerである。
覚えることは沢山あったし、関わるプロジェクトによって言語もWebアプリケーション開発用のものから汎用機用のものまで様々。
毎回付いて行くだけで必死で、仕事以外ではストレス発散のためにプログラミングとは別のことをしていた。
勉強は嫌いじゃなかったと思う。資格取得が奨励されていたのもあって、自分もいくつか持っている。
でもプログラミングが好きかと言ったら、特に作りたいものも思いつかず、プライベートでの勉強はしていなかった。
自分にとってプログラミングとは仕事で関わるシステムありきだった。
その時関わっているシステムに関係すれば必要最低限のことは学ぶし、それ以上ではなかった。
PM職でもないのに(システムの業務要件や機能仕様を理解しなくてもやれるのはPMなどのマネジメント職だけだと個人的には思う)、関わっているシステムの言語さえ学ぼうとしない人もいる。
そういう所である。
そういう所の中では自分はまあまあ上手くやれていたと思う。
研究部門を抱えている所も最新技術を開発している所もあるだろうが、そういう優れた人たちは組織のごくごく一部だ。
マネジメントも含めて、優れた人間などそんなにいない。それどころか設計やコーディングさえあやしい人たちも沢山見てきた。
まあ自分が見ていない所に優れた人が沢山いた可能性もちょっとだけある。
自分はマネジメントにも興味がなかった。それは数字の管理をしているだけのように見えた。
リスク管理やヒューマンリソース管理などの概念が自分になかったとも言う。
それまでどんなきつい所でもそれなりにやれてしまった経験があったため、自分には警戒心がなかった。
ある日、マネージャーが詳細を教えないプロジェクトにぶち込まれた。ぶち込まれた、というのがまったくふさわしかった。
やがて周囲が倒れ、自分も倒れた。
以来、無気力になって生きている。
自分のいるSIerにいるマネジメント職は成功や失敗について学ばない。学ぶ人もいるんだろうけど自分の見た範囲では学ばない。
名ばかりのPM職を送り込んだって失注するに決まってるじゃん…というようなアサインを繰り返す。
PM職に払っている給料の元を取りたいんだろうか?そうやっても失注するんだけど。
大型プロジェクトゆえに新技術の取り込みが遅れるとしても、そのプロジェクトなりに効率良く開発するための準備はあるのにそれをしない。
どこで失敗してしまうのかを学ばず、人の数だけ増やして、その増やした人間が頑張ればできると考える。
増やした数の中には最低限のことさえしない人も含まれている。
そういう人たちも、プロジェクトの進め方も、改善しないままにぶち込まれるのが続く。
改善提案?している。けれども一緒に動こうとする人なんかいないのだ。
個人の努力でどうにかなるならプロジェクトが炎上なんてしないのではないかな。水源も道具もないのに消防士というだけで消火できるなんてことはない。
技術を自分で学んでこなかったから、自分で選んで環境を変えることができない。技術がないというのはそういうことだ。
システムに自分を合わせるだけで済ませているというのはそういうことだ。
仕組みの中だけで終わらせているというのはそういうことなんである。
気付くのが遅すぎたが、ゾンビでも自力歩行ができるように、あるいはきれいに燃え上がって終わりにするために、自分のために少しずつ学び始めている。
あい、あーい。