2018-04-01

真っ赤な薔薇の似合うあなたへ

永遠に眼をあくことのないあなたへ

私の相互ではないあなたへ

私と同じものを愛しながら視点を異にしたあなたへ

どこまでもうつくしく生き抜いたあなたへ

あなたの声が二度と聞けないのがさみしい

あなたの声は私をこれほどまでに変えたのに

あなたうつくしい本来の声をついぞ聞くことはなかった

私があなたにとって増田だったら

あなたにとってアノニマスだったら

これほどまでに涙を流しはしなかったのに

あなた名前を呼ばれてしまたから呼んでくださったか

数少ない思い出は斯くのごとく膨らんで

ナミダナミダに

あなたの望まないナミダとなって

溢れていってしま

これほどあなたの死を悼む私は

あなた以外のこれまでの死を

足蹴にしてきたのかもしれない

私が本当は一日延ばすことができたかもしれない命を

足蹴に

あなたが私を一度尊敬の目で見たこ

そんなものはまったく値しなかった

誰かの命を一日延ばすことができたところで

あなた寿命にさわることはできないのに

さいごに話したいことがあった

まさかあんなに

あんなに急に

ひとはそんなに急に

はかなくなるとわかっていた私が

なぜ一言しかけられなかった

己のために

己のちっぽけなプライドのために

一言

いや一言じゃほんとは足りなかった

ずぅっともっとあなたの声を聞いていたかった

いつかあなたを忘れるその時まで

真っ赤な薔薇あなたのもの

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん