「俺はスラムダンクのほうが好きだな。ところどころよく分かんないだけどな」
「まあ昔の話だしな。しかし、なんでマンガって古いのしかないんだろうな。今の時代のマンガとかあればいいのに」
「短いやつなら、ネットに落ちてるだろ」
「いやいや、もっと長いやつ」
「だって、長いマンガ書いたって食えないだろ。なんだかんだで話を考えたり、絵を描いたりするのにすげー時間がかかるらしいし」
「ということは、昔はマンガ書いて食えてたわけ?」
「俺もよく知らないけど、昔は出版社?とか雑誌?とかいうもんがあって、それにみんな金を払ってたらしい」
「だよな。でも実は、今の時代のマンガって、あるところにはあるらしいよ」
「え、なにそれ、読みたい」
「無理無理。金持ち連中がマンガを書ける人を囲って、自分たちのためだけに書かせてるらしい。できた作品は普通のネットには出ないし、金持ちの間でシェアするだけなんだって。数百万とか払えばシェア仲間に入れてもらえるらしい」
「なんだよそれ、ムカつくな」
「しょうがないよ、俺ら金ないし」
「あーあ、数百円ぐらいなら払ってもいいんだけどな」
「なんだよ、それ。マンガに金払うとかありえないってお前が言ったんじゃん」
「まあ、そうだな。でも新しいマンガ、読みたいなあ」