2018-03-08

遠い将来

「お前、ドラゴンボールぜんぶ読んだ?ネットに落ちてるやつ」

「俺はスラムダンクのほうが好きだな。ところどころよく分かんないだけどな」

「まあ昔の話だしな。しかし、なんでマンガって古いのしかないんだろうな。今の時代マンガとかあればいいのに」

「短いやつなら、ネットに落ちてるだろ」

「いやいや、もっと長いやつ」

だって、長いマンガ書いたって食えないだろ。なんだかんだで話を考えたり、絵を描いたりするのにすげー時間がかかるらしいし」

「ということは、昔はマンガ書いて食えてたわけ?」

「俺もよく知らないけど、昔は出版社?とか雑誌?とかいうもんがあって、それにみんな金を払ってたらしい」

「え、なに、マンガ読むのに金払うの?マジでありえん…」

「だよな。でも実は、今の時代マンガって、あるところにはあるらしいよ」

「え、なにそれ、読みたい」

「無理無理。金持ち連中がマンガを書ける人を囲って、自分たちのためだけに書かせてるらしい。できた作品普通ネットには出ないし、金持ちの間でシェアするだけなんだって。数百万とか払えばシェア仲間に入れてもらえるらしい」

「なんだよそれ、ムカつくな」

しょうがないよ、俺ら金ないし」

「あーあ、数百円ぐらいなら払ってもいいんだけどな」

「なんだよ、それ。マンガに金払うとかありえないってお前が言ったんじゃん」

「まあ、そうだな。でも新しいマンガ、読みたいなあ」

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