数年前の事、
ほぼ根元から。
なぜなんだろうと思っていたが、
或る日畑の持ち主らしき老人が作業していたので話しかけてみた。
増:「こんにちはー。」
老:「はーい。」
増:「もったいないですねー、病気か何かで切っちゃったんですかー?」
老:「いやー、やるやつがいねーんだよ。」
増:「そーなんですか。もったいないですねー。」
老:「しょうがねーんだよ。」
その程度の会話でその場を後にしてきたが、
もしこの梨園を借りられるのならば、借りて梨生産を行いたいという人は居たのではないかと思った。
ただ、この梨園での年間の売上高がどれほどのものだったのか、分かりはしない。
一般的なサラリーマン以上の収入が有るのであれば、継ぐ人は居たんだろうな。
あの頃就職先が見つからなくて、できるものならやってみても良かったか?等と考えてみたが、
木が切られた後ではどうにもならない。
あの時と同じ季節にふと思い出した。
数十本で数百万円って、1本で10万も粗利が出ると思ってるの?
1本で50個は取れる
「売上高」って書いてんだろ、よく読め。
貸してる間に爺さんが入院したり死んだりしたら相続で揉めそうだし 梨の木をほっとくと野良の動物とか虫が集まってきたりして近隣から苦情きそうだし 爺さんもしょうがなかったんだ...