2018-02-17

MJ

まったく偶然に、ほぼ10年ぶり以上にマイケル・ジャクソンライブ映像を見た

この数年間は、彼のことを忘れていた

自分最初に買ったアルバムの一つは、HIStoryという、彼のベスト盤だったことも忘れていた

しろ中二病の汚点の一つとして、彼のことを積極的に忘れようとしていたのかもしれない

それほど彼の晩年は見るにつらいものだった

繰り返された整形手術

性的虐待疑惑裁判

浪費とネバーランドの売却

そして謎の死

最近彼のことを思い出すとすれば、それはひとつカリカチュアとしてだった

タモリ倶楽部あたりでネタになるような、奇妙なかけ声、奇妙なダンスの人として

だが、彼が動いて歌う姿を久しぶりに見て、思い出した

彼が作り出した世界は、本当にオリジナルものだった

世界中の人が彼のことを変態呼ばわりしようとも、馬鹿にしようとも、罵ろうとも

彼が作り出した音やダンスを越えることができなかった

彼の限りなく鋭敏なセンスを真似ることしかできなかった

彼の音楽が作り出し、世界を包み込んだ暖かさを否定しつくすことはできなかった

彼が死んで時間が経ったせいかもしれない

そうしたすべてのことを自分がかつて感じたということすら忘れていた

だが、年を取った自分が、元気だったころの彼のライブを見かけて思うのは、

どれほど自分努力しても彼のようには生きられなかったということであり、彼はやはり本当の天才だったということだ

そして、人生をかけて成し遂げたいことなど何もなく、それでもそんなことをときどきは、うっすらと考えながら年を取ることに慚愧の念を感じるような年になってみて、

彼が伝えようとしていたことはたんなるきれいごとではなくて、それを彼は自分仕事を通じて、本気で伝えようとしていたのではなかったか、と思うようになった

I love you, MJ

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