2018-02-05

「お母さんだから大丈夫だと思っていました」(韓国の詩)

「お母さんだから大丈夫だと思っていました」

お母さんだから

大丈夫だと思っていました

日中畑で死ぬほど苦労して働いても


お母さんだから

大丈夫だと思っていました

かまどに座って冷や飯だけの昼食を適当に食べていても


お母さんだから

大丈夫だと思っていました

真冬小川で素手で洗濯をしていても


お母さんだから

大丈夫だと思っていました

家族にご飯をすべて与え、本人はひもじくても


お母さんだから

大丈夫だと思っていました

ほつれた服やボロボロの布団でも


お母さんだから

大丈夫だと思っていました

爪を整えることもなく磨り減って割れていても


お母さんだから

大丈夫だと思っていました

父が怒っても、子供たちがひそひそ言っても、全く揺るがない


お母さんだから

大丈夫だと思っていました

お母さんが自分の母に会いたい母に会いたいといっても

単なる不平を言っているだけだと…


夜中に起きて、部屋の隅で、声を殺して泣いていたお母さんを見てしまいました

ああ!

お母さんは大丈夫ではなかったのでした

シムスンドク(詩人1960年江原道平昌まれ)

翻訳出典 http://oboega-01.blog.jp/archives/1069621949.html


「あたし おかあさんだから

一人暮らししてたの おかあさんになる前

ヒールはいて ネイルして

立派に働けるって強がってた


今は爪切るわ 子供と遊ぶため

走れる服着るの パートいくから

あたし おかあさんだから


あたし おかあさんだから

眠いまま朝5時に起きるの

あたし おかあさんだから

大好きなおかずあげるの

あたし おかあさんだから

新幹線名前覚えるの

あたし おかあさんだから

あたしよりあなたのことばかり


あたし おかあさんだから

あたし おかあさんだから

痩せてたのよ おかあさんになる前

好きなことして 好きなもの買って

考えるのは自分のことばかり


今は服もご飯も 全部子供ばっかり

甘いカレーライス作って

テレビ子供がみたいもの

あたし おかあさんだから


あたし おかあさんだから

苦手なお料理頑張るの

あたし おかあさんだから

こんなに怒れるの

あたし おかあさんだから

いいおかあさんでいようって頑張るの

あたし おかあさんだから

あたしよりあなたのことばかり


あたし おかあさんだから

あたし おかあさんだから

もしも おかあさんになる前に

戻れたなら 夜中に遊ぶわ

ライブに行くの 自分のために服買うの

それ ぜーんぶやめて

いま あたしおかあさん


それ全部より おかあさんになれてよかった

あたしおかあさんになれてよかった

あたしおかあさんになれてよかった

あたしおかあさんになれてよかった

だってあなたにあえたか

のぶみ絵本作家 1978年東京まれ

https://news.yahoo.co.jp/byline/nakanomadoka/20180205-00081263/

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