■金は欲しい時に無くて、いらない時にある
30年前、母子家庭で貧乏だった。何より金が欲しかった。
今、大人になって普通に暮らす分には金に困ってない。母もだ。
子供の頃にひもじい思いをさせたからなのか、母はことあるごとに金を渡そうとする。
裕福になったからと言っても金の有難みは変わらないから、
無駄遣いせず、俺に渡さなくてもいいからと何度も断る。
でも渡そうとしてくる。
いいんだ、母よ。本当に気持ちだけで良いんだ。
金よりも、老い先短い母が元気でさえいてくれればいい。
時々親子ともに若い頃に戻りたくなる。
金だけじゃないな。欲しいものは欲しい時に無いものだ。
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