2018-01-08

ニューコンミートをかじる

あの独特の缶を開けるためだけに、生まれてきた鍵状の金具で開封し

心もとない僅かに残った缶の端を握りしめ、ちびりと肉片を齧る

これは確かに肉ではあるんだが、でも、その形状からして、これは

SF映画に出てくるような人工肉のようだ

で、あれば、

いまこのPCの僅かな明かりだけを頼りに、肉片を齧って、

もはや原材料がわからないうっすいアルコールもどきで流す私は

さながら

SF映画宇宙を漂う難破船で、非常食をただ消費しながら

来るはずのない助けを

ただ何もせず

何故か穏やかな心持ち

ただ待っている冴えない主人公みたいだ

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