あの独特の缶を開けるためだけに、生まれてきた鍵状の金具で開封し
心もとない僅かに残った缶の端を握りしめ、ちびりと肉片を齧る
これは確かに肉ではあるんだが、でも、その形状からして、これは
SF映画に出てくるような人工肉のようだ
で、あれば、
いまこのPCの僅かな明かりだけを頼りに、肉片を齧って、
もはや原材料がわからないうっすいアルコールもどきで流す私は
さながら
SF映画の宇宙を漂う難破船で、非常食をただ消費しながら
来るはずのない助けを
ただ何もせず
何故か穏やかな心持ちで
ただ待っている冴えない主人公みたいだ
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