2017-12-21

PCパワーをマイニングもいいけど、人類のために使ってみない?

やすっかり定着した暗号通貨マイニングマイニング専用PCを作るためのビデオカードが売れたりと、活況を呈していたりする。

これまでもっぱら個人目的ゲーム動画etc)のためだったコンピュータ演算資源

自らの利益のもののために使うという発想が一般に広まってきつつあるのは歓迎すべきだと考えている。


が、その演算資源科学の発展(人類利益にも通じるかな)に使ってしまおうという発想が、遡ること18年前、1999年に始まった。

SETI@homeであるSETIはSearch for Extra-Terrestrial Intelligenceの略である映画コンタクト」を見た人になら覚えがあるかもしれない。

まり地球外知的生命宇宙人から発せられて地球に届いているかもしれない電波を見つけるという目的運営されており、

それは、プエルトリコにあるアレシボ電波望遠鏡キャッチした電波の中から特定パターンに一致するもの

分散コンピューティング、つまりこのプロジェクトに参加するユーザPCのパワーをちょっと間借りして解析し、宇宙人から電波を見つけるというとてもチャレンジングなもの

これは誰でも参加できる。

この辺の詳しい沿革概要についてはSETI@home - Wikipediaを読んでほしい。

いまではBOINCというカリフォルニア州立大学バークレー校分散コンピューティングプラットフォーム上で動くものであり、

SETIのほかに計算リソース必要とするタンパク質構造予測や、ある種の糖尿病などの先天性疾患の原因遺伝子発見などの

興味深いプロジェクトが行われている。

伝えたいのはここから

夜空を見上げてほしい。東京の人でも今の時期なら冬の大三角形を南の空に見ることができると思う。

私も含めた田舎在住の人ならもっとたくさん、もしかしたらオリオン星雲なんかも見ることができるだろう。

肉眼で見える星の数というのはおよそ8600個。私たちの住むこの銀河系には1000億というオーダーで存在する。

思いを馳せてみよう。

その中にもきっと私たちと同じような文明があること。

私たちと同じように苦しいこともあったり、楽しいこともあったりする生活を送っているだろうこと。

いろんなことを考えているだろうこと。

そして、きっと私たちと同じように彼らの星の外に知的生物を探しているのだろうこと。

そんな途方もないことは現実には知りようがない?

いや、私は考えている。それを知るためにこのプロジェクトがある。

自らのコンピュータ演算が、その途方もないことを知るための小さい一歩であること。

そしてそれが人類にとっての大きな飛躍につながっていること。

この考えとともに今までおよそ10年ほどこのプロジェクトに参加している。

まだ有望な電波は見つかっていないようだが、それでも私は今日コンピュータを走らせる。

強要するつもりはなく、はてなーの皆さんに認知だけでもしてもらいたいと思いこれを書いた。

もしすでに豊富CPUパワーを持っていて知らなかったという人はぜひ参加を検討してほしいし、

マイニングをしているという人は、もしふっとこれが頭によぎることがあれば、参加してくれればいいと思っている。

また最近プロジェクト自体かなりの財政的困難にも見舞われているようなので、寄付ができるのであればしてもらえたらとも思う。

ぜひ、あなたコンピュータ科学の発展のために役立ててみてほしい。

蛇足だし、リテラシーの高いはてなーなら自分で調べてインストールすると思うが、SETI@home

Join SETI@home

からダウンロードできる。

  • 計算力は電力と引き換えに得られる。 そして電力もまた様々なものと引き換えに得られるのだ。

  • それも昔から知ってるけど、絶対広まらないんだよ。 ふつうの人が参加して「面白い!」と思える要素がないから。 逆に言えばそう思えるものなら、他人の利益のためのコンピューティ...

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