2017-11-23

それは違うと思う。

半年くらい前、ある作家さんの手作りネックレス一目惚れした。

何の気無しにネットサーフィンをしていて、たまたまその作家さんのホームページに載っていたそのネックレスに釘付けになった。

普段は装飾品なんて滅多に着けない自分だが、なんとなくこれを着けている姿が想像できた。

すぐに手に入れたかったけど実店舗は持っていないようで、ある程度作り置きができたらいくつかの雑貨屋に置いてもらったり、たまに開く展示会で販売したりといった形でしか流通していないようだった。

作家さんのホームページTwitterを覗いて販売情報確認すること1ヶ月、2ヶ月。中々更新されない。

3ヶ月近く経ったある日、彼女に「最近◯◯って人の〜〜ってネックレスが欲しいんだけど全然売ってないんだよね」と話した。

普段まり物欲がない自分がそんな事を言ったもんだから彼女も気にかけてくれたようで、それ以来たまに更新情報を見つけると教えてくれるようになった。

今月の始め、彼女がその作家さんの展示会の案内を見つけ、月末に都内でやるみたいだから一緒に行こうよと誘ってくれた。

ようやくあのネックレスが買えるかもしれないという期待が膨らみ、展示会を教えてくれた彼女をなんて良い子なんだと抱きしめた。

そして今日彼女とその展示会に行ってきた。

こじんまりとした会場には、その作家さんの定番作品や新作が少しずつ何種類か展示してあって、その中には自分が待ち望んでいたあのネックレスもあった。

見た瞬間、嬉しさのあまり心臓不整脈気味になるのが分かって、でも静かで落ち着いた展示会の雰囲気を壊してはいけないと思って飛び出しそうになったリアクションをなんとか抑えた。

そのネックレスは一部に本物の植物を使っていて、並べてあった物は同じように見えるけどどれもちょっとずつ違ってじっくり時間をかけてひとつ選んだ。

彼女はその間他の作品を見ていて、自分が選び終わってレジに向かうのに気づくと近づいてきて「私もひとつ買うよ、お揃いにしよ?」と言った。

「え?」

その言葉を聞いた瞬間、ネックレス彼女に対する気持ちがすーっと冷めてしまった。

多分彼女は単純にそのネックレスを気に入ったんだと思うし、お揃いで一緒に着けて出かけたら楽しそうだなって思ってくれたんだと思う。

でも約半年も前からずっとずっとそれが欲しくて探し続けていた自分にとっては、横からきた人に楽しみにしていたものを取られたような気持ちになってしまった。

これは自分想像というか、今までの経験からの推測になってしまうが、多分彼女はこのネックレスではなくても、例えば隣の雑貨屋で売ってるネックレスでもお揃いなら同じように喜んでいたと思う。

彼女にとっては「その作家さんが作ったこネックレス」よりも、「お揃いのものを買う」ということの価値の方が高いように感じた。

結局会場ではその事を伝えられず、今自分彼女はお揃いのネックレスひとつずつ持っている。

多分この先自分がこのネックレスを心から喜んで首に通す事はないと思う。

あんなに欲しくて欲しくて仕方がなかったはずなのに、買ったまま箱を開けてもいない。

彼女からは「今日ありがとう!**がずっと欲しがってたネックレス一緒に買えてよかった!!」とLINEがきた。

違うよ、それは違う。全く違う。

あなたにとってはお揃いの物が買えた楽しい日だったかもしれないが、僕にとっては最低な日だった。

でもそれを直接彼女に伝える勇気も意欲も無くて、こんなところで愚痴ってる。

  • 増田は作品に思いを寄せて、彼女は増田に思いを寄せた。増田は、彼女にも作品に思いを寄せてほしかったけど叶わなかった。 増田が自分と彼女を切り離して大切にできると良いな。

    • ♪思えばそうだ 僕は 鏡の中の自分を見てた 君が見ていたのは 紛れもなく 僕だったのに

  • こじらせすぎ

  • 後で一人で行って、自分だけのお気に入りを作る(買う)。 お揃いで買ったものは、二人のメモリアルなものとする。

  • 特別なネックレスが好きだったんじゃなくて、 特別なネックレスをしている自分が好きだったんだね。

  • こういう訴えるには些細で理不尽すぎる気持ちで恋愛って冷めたりしますよね

  • 僕っ子の百合だ!!

  • 作品じゃなくて作品を愛する自分が好きだったパターン

  • 己の器の小ささを恥じるべき お揃いのネックレスを心から喜んでつけられるようになった日が、 お前が大人になった日だ

  • 東京スクエアガーデン ハンドメイドマルシェ tokyo-sg.com/tsg/wp-content/uploads/2017/11/出店者一覧.pdf ここに載ってる作家のかな でも載ってない作家もいるみたいだしなー anond:20171123233502

  • その「このネックレスは目をつけた自分のもの」という思い上がりはどこでどう生まれるものなのか興味ある。心理現象でいうならどれに当てはまるんだろう。

  • 心の中の一番大切な宝物は、誰にも見せてはいけない 自分だけのために深く深く秘めておくのだ

  • 若いんかな? そういうこだわりは伝えておかないと後々「理由教えてくんないくせに不機嫌になるめんどくさい奴」という扱いで理解されず人が離れていくのでよろしければご参考くだ...

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  • 何回読んでも全く理解できないよ。 心の病じゃないかと心配にさえなる。 彼女っていうけど本当にそんな関係なのかも疑わしくなる。 全てはあなたの妄想だ。

    • ブコメを読んだら、肯定否定両方いるにせよこの人物の気持ちが分かるという人が多くて非常に驚いた。 みんな大丈夫か?

      • 自分のために調べてくれて、一緒に行こうと言ってくれて、喜んでくれた彼女に対しての行動としては理解できないが、 自分が長年欲しかったものを苦労してようやく手に入れられる瞬...

  • ブコメにある、 「展示会を教えてくれた彼女をなんて良い子なんだと抱きしめた」のくだりにまったくリアリティを感じない。増田は実際は女で、相手は女友達なのだろうなと感じた...

  • あ。これナメクジの絵をかく人だ。

  • 売れないバンドマンに例えてる人多過ぎて笑うw

  • おまえの好きなものは誰にも愛されてなものがすきなのか? だったら彼女は誰にも愛されない醜く愚かな生き物なんだろうな だからそんな目に遭わせてくるんじゃないのか? みんなに...

  • 恋人ならお揃いは問題無いが、友達だと確かに嫌だ ということで、元々友達の話だったのにフェイクで恋人に設定変えたせいでおかしくなった説に一票

  • 俺はそういうのが積もりに積もって結局離婚したよ 価値観の違いとしか言えない 彼女と同じネックレスして笑い合える人間になりたいけど やっぱり増田の彼女のような人を野暮に感じ...

  •   気が合って 相性がよい あなたの友人は   あなたと そっくりな 感性の 持主なのである   あなたが 探しているときも すごく 気になっっていたし   あなたが 選んだ ...

  • 彼女の方が先に展示会を見つけて教えてくれたんだろ。 その時点でお前の方が熱心じゃなかった、彼女の方がずっとそのネックレスに対して一生懸命情報収集していた、その差だ。 努力...

  • ちっせえ男だな

  • こういう人間には、なりたくないもんだな

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