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落ちぶれた都市圏で生活していれば、体重100キロは超えるであろう巨漢が暴れているのを
付き添い介護人が2~3人がかりで抑えようとしている光景に半年に一度は出会う。
「あれ」を「同じ人間」として「同じ公私のサービスの対象にする」ってのは無理だ。
「あれ」は制御不能のケモノだ。しつけのできない大型犬のようなものだ。
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一般的な人間が、ヤクザを退避するのは「同じルール」で生きていないからだ。
彼らには彼らなりのルールはあるが、それは一般人のルールからはかけ離れており、
だからヤクザを社会から排除するのは「差別」とはみなされない。
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「あれ」にも「あれ」なりのルールがあるかもしれないが、
それは我々一般的な人間の「同じルール」からはあまりにかけ離れている。
それでも障害者だからルールを捻じ曲げてでも対応しなければいけないのだろうか。
障害者だから、暴れて公共施設やその備品を壊し、人通りの中で奇声を上げ、
慎ましく生きている人達の安寧な時間を侵す権利を、「あれ」に与えなければいけないのだろうか?
俺はそうは思わない。