「お前のLINEはなーがい。読んでて疲れる。」
確かに、俺のLINEは、改行や空白の行を設けてなるべく読みやすいように自分なりの工夫はしているものの、
少しだけスクロールさせないと完結しないほど、長くなってしまうこともたまにある。
LINEは短文とテンポの良いスタンプのミルフィーユが好まれることは知っているが、
中学からメール文化に触れてきたアラサーの自分には、LINEでの愚痴り方が分からない。
同業他社の気心知れた友人もアラサーだが、俺よりも業務経験がある。
だから、俺の社内で起こった不穏な動きを、愚痴も混ぜつつ話し、
今後、俺の社内で起こり得そうな事の予言と対処のアドバイスを求めてLINEする。
その際、1回の送信で背景も盛り込むとなると、どうしても長文になってしまう。
「増田君…」『どーした?』「ちょっとへこむことがあった」『何があったの?』
俺に届く女性の愚痴LINEの始まりは、いつもこんな感じでスタートすることが多い。
お互い2回送信しても、まだ本題に入っていない。
非常にめんどくさい。
愚痴られるなら、背景込みの長文1回で送ってもらえた方が、俺としては、いちいち聞き返さずに済むし、
移動中や暇な時に打てるし、電話のように完全に拘束もされないし都合がいい。
そう思って俺は、気心知れた友人なら良いだろうと思って、長文を送っていた。