ドストエフスキーを「リアルじゃない」とか宣うのって、実際に読んだことないんじゃないかとしか思えない。
ドストエフスキーは自身がてんかん持ちで健康面に不安をかかえていたり、父親を農奴に殺されたり、過激な政治活動がもとで銃殺刑になるところを直前に恩赦されたり、とにかく波乱万丈な人生を生きた。
ドストエフスキーは24歳のときに「貧しき人々」で小説家デビューを果たしたが、「貧しき人々」の、少女と家庭教師とのあいだの密かな恋や、家庭教師が死んだあとの父親の哀しみようなどは真に迫っていて、読んでいると心をえぐられるような気持ちになる。
今の時代にそぐわないなんてとんでもない。
時代を超越した普遍的な魅力がドストエフスキー作品群にはある。
って、こんなこと改めて言わせんなよ、恥ずかしい。
そんなんわかってるし、ドストエフスキーは偉大だが、手垢がつきすぎ、評価を表明するだけで面倒くさくて、現在形でないってことだよ フレッシュじゃない