子供の頃、未来の自分は商社マンになってバリバリ働いていると想像していた。
そう思うようになっていたのは母親の影響。
母親は俺のことを褒めまくった。
もちろん悪いことをした時は叱られたが、基本的には「すごいね。」と褒められ、あなたには才能があるようなことを言われていた。
それで勘違いしていた。
言い方は悪いが、今思えば、自分は特別デキる人間なんだと洗脳されていたような状態だった。
これが大人になった今でも続いている。
母親はとっくに他界しているけれど、小さい頃のその洗脳が未だに残っていて、現実とのギャップに悩んでいる。
相当に悩んでいる。
おかしくなりそうだ。
いや、もうおかしくなっている。
未来が無い男。
母親のせいとは言いたくない。
全て自己責任。
チャンスさえ来ればなんて甘えた妄想を常にしている。
まだ、洗脳が解けていないんだな。
変わるには目の前のことをコツコツとやるしかない。
わかっちゃいるが、どうにもやることが出来ない。
ここ何十年、ずーっと暗闇だ。