2017-07-03

正解するカド×野崎まど×森博嗣

森博嗣読者なら多分このアニメに対して「森臭い…」と思っていただろうが「無限パン」あたりからはもう「ああ、この人森博嗣ファンなんだな」と思って

哲学的に例があるのかもしれないが、本作のあの会話の元ネタはS&Mシリーズ有限と微小のパン』の話だと思うんだ)

睡眠の話も、ああこの理論概念は知ってるわ~と思いながら見てた。

あれを読んでる人なら、と期待してたんだけど、ちょっとよくわかんないとこに収まっていって残念感があるSFになってしまった。

ただ、毎週展開が気になっていたので総括すると楽しかった思い出が残るアニメであった。

ただ、森博嗣過去に書いた空想科学SFミステリィ『百年シリーズ』と続編の『Wシリーズ』のようになるのでは?と思っていたので

やはりそこまで行けなかったか…という哀愁はある。

ここで百年シリーズ世界観をまとめる。

時系列はいろいろあるが、1作目ではもうそう遠くない未来のことを描いている。

作者が「星の王子さま」が好きすぎてオマージュしてしまいました。みたいな始まりを見せる。

過去に森氏は「星の玉子さま」という本をだして、献本までしている。)

そこにはエネルギー問題クリアした独立国家があり、概念哲学までもが違う。ここまで書くと森版、キノの旅とも言えるが

キャラクターを中心に過去未来が混ざっていったり、その哲学を生み出した人物は誰か?という問題に発展する。

そして世界は変革をみせ、Wシリーズに向かう。もう完全なる未来の話だが、「ありえそう」という点では昨今の作品でもなかなか味わえないレベルになっている。

流石工学博士といった感じ。

正解するカドは例えるならこの「生み出した人物」との対話の話だった。なので勝手にWシリーズぐらいの世界革命が起きた様子が描かれるのではと期待してしまった。

ヤハクイ・ザシュニナ」は「真賀田四季」だったり「犀川創平」みたいなことを言っているかである。(冒頭のパンの話など)

(思えば「ヤハクイ・ザシュニナ」のネーミングって百年シリーズの「メグツシュカ」みたいじゃないか雰囲気が)

アニメをいろいろ見ているが、とくに大きな荒廃を見せず、しっかり発展した場合未来をバトルではなく哲学的に描いているのはあまり無いのが現状で

結局森博嗣の描くSFが今のところは一番遠い未来現実的に描いているのでは?と考えてしまう。

しかデビュー当初に本人が描いていた未来より、現実未来は遅れているそうなので、作中経時間よりももっと未来の話になっていくのだが、

そろそろなんらかの概念が変わることを、生きているうちにこの目で見られそうな気がする。

例えば「すべてがFになるからシリーズにまでずっと出てきている人工知能デボラ>があるのだが、それを受け入れる人は多くなったのではないか…とかね。

どうも昔からファン疑惑がある野崎まどが描いた『正解するカド』が行きつけなかった先が、森作品にはある。

もっと正解するカドは途中から2001年宇宙の旅』『インターステラー』化していた気もするが)

「だから森は凄いんだ」と言いたいけど、言う気はなくて、どっちかというと個人の趣向や昨今でもあまり無い作風として「こういう果てしなく遠いが近い未来作品が大々的に世の中に出てきてほしい」という気持ちが強い。

野崎まど氏。また挑戦してくれ。森氏は世界観の全体構成を全部作り上げてから書いているから、後出しじゃんけん後出し感が無くできるらしいぞ!

森のWシリーズアニメ化は…まぁ『有限と微小のパン』が映像化してからで良いでしょう。ドラマ原作全然うからな!

トラックバック - https://anond.hatelabo.jp/20170703202036
  • https://anond.hatelabo.jp/20170703202036

    野崎まどはむしろ森博嗣的なものを(言い方は悪いが)虚仮にするタイプの作家ではと思う。

  • 野崎まど氏にすすめる学術書

    https://anond.hatelabo.jp/20170703202036 なんでもチャレンジすればよいというものでもない。ない頭を絞っても何もでてこないというのが現実である。 というわけで幾つか本を勧めてみたい。 ...

  • https://anond.hatelabo.jp/20170703202036

    「すべてがFになる」が未知との遭遇で「有限と微小のパン」がカド中盤の展開だとしたら 進藤が犀川創平や西之園萌絵の頭脳を持っていなかったというのが、正解するカドの終焉だった...

  • https://anond.hatelabo.jp/20170703202036

    セックスしないと出られない部屋が好きすぎやしませんかねー、と思った。

記事への反応(ブックマークコメント)

アーカイブ ヘルプ
ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん