男性向けエロ漫画にありがちな「男根で女性を屈服させ性の虜に」とか「法的にアウトな形で性交渉に及んだけど結果的には相思相愛でハッピーエンド」みたいな性犯罪を肯定的に捉える余地のあるような作品では全くないよね。
単に小児性愛者の欲求を満たしうるだけの性描写さえ描ければそれでいいはずのところを、そのままで終わらせず“性被害を受けた女児のその後の悲劇”をわざわざ結構なページ数を割いて生々しく描いているわけで。これは『現実世界の法や倫理を踏み越えて小児性愛の欲求を満たそうとした時どのような悲劇が起こりうるのか』という部分をかなり意識して読者側に提示しようとしている、という以外にはどう考えても読み取れない。実際、件の漫画を読んで胸クソが悪くならない人は男性・女性問わずかなり少ないらしい点から言ってもその意図が成功しているのは明らかだし、あれを読んで性犯罪を肯定するものと読んだ挙句「そうか、ガイガーカウンターを使えば女児と首尾よくセックス出来るんだ!」という考えに至る人はさらに少ないだろうと思う。
だから個人的には表現規制うんぬん以前に、“あれほど性犯罪に否定的なメッセージを持っているエロ漫画の模倣犯罪をしようとするような人間なら、そもそも『G』という作品が存在しようとしなかろうと現実世界にも適用し得る何かしらの創作作品を持ち出して性犯罪を起こしていたんじゃないか”と思う。さらに言うなら埼玉県警が著者の自宅に行って「現実でやったら犯罪ですって注意書きとか入れて」って話をしたっていうのも“あれを読んで性犯罪をしようとするような人間は注意書きなんか書いたところでやめようとは思ってくれないんじゃないか”とも。
もちろん当の逮捕者がどういう人物でどういう考えのもとにあれをやったのかはまだ完全には解明されていないし、表現規制がどうこうの個々の意見にまで口を挟む気はないけど、そもそもこの事件はそんなに一般化して表現規制とかエロ漫画の倫理とかについてあれこれ語ることのできる事件なのか?って、思う
下手な言い訳はやめとけって そのままで終わらせず“性被害を受けた女児のその後の悲劇”をわざわざ結構なページ数を割いて生々しく描いているわけで。これは『現実世界の法や倫...