不倫の話だと分かっていて観に行ったんだから、正確にはうっかりではないんだけれど。
ドラマの「昼顔」は大体観ていて、40代なりにキュンキュンはしていた。
それでついつい友人と映画「昼顔」を観に行ってしまった。やめときゃよかったのに。
冒頭の甲とか乙とか出てくる合意書だかなんだか。
あれを見た瞬間、よみがえる古い記憶。
ああいうの、私も持ってる。
確かに書いてある、如何なる接触もしない…みたいな文言が書いてある。
映画観ながら、いろんなことを思い出す。
「一緒に蛍を見ていただけです。」
ここからは完全に妻側の目線からしかストーリーが入ってこない。
困った、困った、事前に涙ポイントがいっぱいあるって聞いていたのに、私は全然泣けない。
それどころか、不倫している二人がどんどん軽薄に見えてくる。
もうね、ただツライ。
気持ちが分かりすぎる、ツライ。
そして衝撃的な結末といわれるシーン。
それよりその時私が考えていたのは、「映画終わったらどうしよう。」ということ。
だって隣で友人は泣いてるし。
何を話せばいいんだ?
どうすりゃいいのさ…
多分びみょーな空気、漂ってたと思うけど。
この映画の脚本書いた人が、「不倫された側の痛みも描く」と言っていたけど、これはきちんとなされていたと思う。
ボートのシーンで、オーナーが「サレた側の想い」を代弁してくれた気がする。
言いたいこと言ってくれて、スカッとした。
不倫の何がいけないって、10年経ってもサレた側には心の傷が残るってこと。
そのせいで、せっかくお金払ったのに、映画が全然面白くない。(笑)
不倫の話を聞いたって、なんとも思わないくらい心は回復していると思い込んでいたのに、ダメだったじゃないか。
どんなに綺麗な女優さんが演じても不倫は不倫、薄汚いものは薄汚い。