フィクションというのは嘘っぱちだ
嘘に信憑性を持たせるには言いっぱなしにすることだ
ハッタリを効かせて相手に信じたいと思わせるような嘘をつきあとは受け手に委ねるのがいい
ネットの嘘つきを見ればわかるが、嘘は説明すればするほどそれが嘘っぱちである証拠が増えてしまう
一番それらしい説明だけして後は経過を眺めればいい
だが話が長引けばそれだけでは間が持たなくなることもある
ならばどうすればいいか
次なる嘘をつくのだ
縦に嘘を重ねるのではなく、横に嘘を並べる
そして受け手が考察する間もなく次々に嘘を流し込み処理能力を超えさせる
こうすることで上辺のもっともらしさの魔力を長持ちさせることができる
駄目なフィクションはそこが分かっていない
自分が今ついている嘘がよくできた嘘であると必死に語るが、語るほどにその嘘がどの角度から見て欲しい嘘なのかが浮き彫りになる
表から見ればよくできた張りぼても、裏に回られればどうしようもない
横に嘘を並べて張りぼての裏側に回り込まれるまでの時間を稼げばいいものを、自分が前に付いた嘘に固執し縦に積み上げてしまう、これこそ悪手なのだ
という説明をしてしまう最悪手