今回も漫画からセレクト。まだ読んでなのがそれなりにあるから困る。
最初。ニーナさんの魔法生活を読んだ。店頭に読み切り冊子が置いてあって、思わず一目ぼれしてしまった作品。ビームコミックスっぽい作画だけど、COMICメテオってところだった。
こういった異世界での生活を描いた作品は、描き込み量と基本的な世界観が大切だと思うんだけど、この漫画は二ページ目から琴線に触れてきてくれた。
謎の植物って大好き。巨大なまだらキノコとか大樹とか、いかにもなファンタジー世界だけど、描き込むべきところで綿密に描き込んでくれてるから満足度が高い。
反面、キャラクターだけしか描かずに、背景はホワイトってこまも結構見られる。力の入れどころがよくわかっていて、なおかつそれらが不自然になっていないので、とてもよくまとまった漫画だなあって思った。
物語としては、まだ一巻だしキャラクターや世界観の紹介が終わって何やら事件が始まりそうってところで終わってるんだけれど、終始作品の世界観に惹きつけられていたので飽きずに読むことができた。
続きが楽しみ。
次。LIMBO THE KING を読んだ。田中相の最新作。がっつりとしたSF漫画になっていた。
この漫画は導入からして読者を突き放してくれる。モノローグでいろいろと年代とか自制を説明するんじゃなくて、キャラクターが自然と話す会話の内容から物語の背景を探っていくことになる。
結果として読み進める中ですごく疑問が増える。これはどういうことなの、なんでそうなってるのって事柄が多くて、前のページに戻ったことがあった。
こういう物語世界への導線が細くなっている作品、結構好き。なんていうか、オープンワールドに放たれたような心細さと、手探り感が素敵だと思う。
公判で結構ショッキングな描写があったり、スリリングな展開もあったりする上に、全体的に不穏な気配が漂っているもんdから、早大ってわけじゃないけど骨太なSFにはなっている感じがした。
まだ一巻だけしか出てないけど、良作になりそうな気配。これもまた続きが楽しみ。
次。まかろにスイッチを読んだ。違う本に入っていた読み切り冊子で目にしたメガ澤の衝撃が凄まじかった作品。
淡々と一話完結のギャグマンガが続いていくわけなんだけど、妙なエネルギーがあるというか、世界観が異質。
大体がシュールギャグなんだけど、ところどころブラックな笑いがあるのもアクセントを与えている気がする。
いい意味で時間を無駄にしたい人におすすめ。二巻で完結なので手軽に楽しめると思う。
他にも螺旋じかけの海の二巻とhなhなA子の呪いが最近読んだ中ではよかったかなあ。
螺旋じかけの海は切ない気持ちにさせられる物語が多かった印象。A子は終わらせ方が難しかったのかな。一巻のころの突き抜ける感じは薄まっていたように思う。