2016-12-29

子供が出来なかったこと②

不妊治療を始めた。

でもどうしても素直な気持ち治療に臨む事は最後まで出来なかった。

ホルモン漬けで浮腫身体、卵胞の育ち具合によって指示される診察日にうんざりして再開してはしばらく休みを繰り返し本気で治療に臨む人であふれる待合室で自分けが浮いている気がした。

何より不妊治療をしている自分が恥ずかしくて情けなくて。治療をして妊娠できても、治療をして産んだという雑音が一生私を苦しめる事は容易に想像できたし、事ある毎に雑音は大音量となりその度にその音を鎮める処理をする面倒は子供を持つ喜びで掻き消される気がしなかった。

一度妊娠したけど流産して。悲しくて辛くて情けなくて。

なんとなく始めたギャンブルで負けた様な気持ち。もう死にたかった。

これでもうわかった様な気がした。

もう、これ、終わり。

傷付いた心身が通常運転し始めるのに1年位かかった。

自分にはないもの

アマンダセイフライドにはなれないしイルカと海で暮らす事は出来ないし、私に子供は出来ないし、死んだおじいちゃんにはもう会えない。それと同じこと。

そう思えたら子供は出来ないけど、他の出来ないと思えてた事が子供が出来ない事に比べたら本当は簡単な事かもしれないなんて思えた。

今は少しでも知っている人が子供を連れていたら自分の子の様に可愛いがっている。本当に本当に可愛い。もうそれで幸せだ。誰かが子供を連れているとウキウキしてニマニマしてしまう。幸せだ。

人工減少にマイナス2という形で加担してしまった事に後ろめたさを感じる事もあるけれどどうしようもない事もある。

純粋子供の欲しい人や愛情深い人、不妊治療に頑張っている人みんなに子供が出来ることを心から祈りたい。

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