BtoBのクライアント向けのサービス提供会社に勤めていて、クライアントワークなので結構理不尽なことが多い。
説明していたはずの仕様を簡単に覆されたり、既に出していたはずの見積もりを納品後に値切りされたり、ストレスの貯まることがめちゃ多い。
で、そういう理不尽なことが起きた瞬間、おれはだいたい「なんだよも〜」とか「あいつらふざけんなよ」とか口に出してしまう。
でも同僚は必ずこんな感じのことを言う。
「クライアントの◯◯さんも辛いと思うよ」
「仕切り直してもう一回やり直そうか、全体を再度正確に見直そうよ」
最初この人は何で文句の一つも垂れないんだ、人が良すぎだろ、と思ってたんだけど、
飲み会の席になると
「あの会社はクソだな」
いや、前にその人フォローしてたじゃないですか?と聞くとこんなこと言っていた。
「腹は立ったよ。でもネガティブな気持ちを振りまいてもしょうがないので、ポジティブなことを言うようにしてる」
つまり、自分でも考えてもいない真逆のことを口にすることで、自分自身を騙して前向きな行動をするように促しているのだと。そんで自分自身がそのようにポジティブに動くことで周りも変わっていくのだと言う。
言葉を先に出すことで行動が次に付いてくるのは、例えば起きる時に「よく寝た!起きよう!」と口にだすことで、寒くても布団から起き上がれたりする。口に出すことで行動せざるを得なくなるんだという。
自分を騙してばっかだとストレスがたまるから、飲み会の席では思う存分発散していたのだろうか。そう思うと「出すと抑える場所」をわきまえているとも言えるけど。
真似できるかは分からないけど、まだ食いたい時に「あー、お腹いっぱい」とか、そんなに美味しくなくても「美味しい!」とか、身近なところで使えて物事がポジティブに進んでいくではないかと思った。