2016-12-04

あるオフィスでの蜜月

ここはとあるオフィスビル、そこには新人若い男女が二人で残業を行っていた。

「T君、ごめんね、私なんかに付き合わせちゃって」

「そんな、良いんですよ、僕も色々勉強しなきゃですし」

「ほんとごめんね、今度ちゃんと埋め合わせするから

「いえいえ、それよりも早く終わらせちゃいましょうよ、

あ、そうだ、今度美味しいお店が出来たんですよ、そこでご飯おごってくれるってのはどうですか?」

「そんなので良いの?、ふふ、欲がないのね」

二人は軽い談笑をしつつも目の前の仕事を終わらせる為にパソコンに向かった、

とふと、T君がさっと目を逸らした。

「?、どうしたのT君」

「い、いえ、あの見えちゃってます

「え?、あ、あらやだ///」

T君が逸らすのも無理もない、なんとそこには長い談笑の中でロックされた画面にパスワード入力されていたのだ、

だけどそこは情報リテラシーの高いT君、女性秘密には深入りしないのだ。

・・・恥ずかしいところ見せちゃったわね」

「す、すみません、見るつもりはなかったんですが」

・・・いいわよ」

・・・え?」

・・・T君になら、見せてもいいわよ」

T君はどぎまぎした、確かに僕は同期ということもあり、仲は良い方だ、だけどそれとこれは話は別だ、

これを見るのはやってはいけない、見てしまうといつでもパソコンログイン出来る、

いうなればこれは女性の自宅の合鍵を貰うようなもんだ。

「そ、そんな、こういうのはもっと順序を踏んでから・・・

「ううん、良いの、見て欲しいの」

そう言うと彼女はカタカタパスワード入力し始めた。

「T君、もっと見て、私のパスワード

「ああ、すごい、強固だよ」

「T君、どう、私のパスワード

「すごい、すごいよ、ランダム数字記号まで!、しかも十分な長さだ!、これなら破られる心配はないよ1」

彼女パスワード入力し終えると、そこにはデスクトップ画面が写し出された。

「T君、どうだった?、私のパスワード

「すごく、強固だったよ」

とある日の出来事

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